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Super Taikyu 2009
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News Index
Super Taikyu Round 5
開催日程
2009年8月2日(日)
開催場所
富士スピードウェイ(静岡県)
天 候
雨
路 面
ウェット
レース時間
4時間 (1Lap = 4.563km)
参加台数
36台
(ADVAN装着車 36台)
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
今季は全8戦のカレンダーが予定されていたスーパー耐久だが、シリーズの天王山とも位置づけられていた恒例の十勝24時間レースが開催休止となってしまった。
この休止に伴いシリーズは全7戦に縮小され、およそ2ヶ月ぶりに開催された第5戦・富士スピードウェイは4時間耐久。24時間レースに比べれば6分の1ではあるが、やはりシリーズ最大の長丁場ということで注目を集める一戦となった。
今回特に話題を呼んだのはST-1クラスにスポット参戦を果たした2台のポルシェ。
25号車「SAMURAI ADVAN PORSCHE」のAドライバーは土屋武士選手、21号車「YASAKA MAX ADVAN PORSCHE」のAドライバーは織戸学選手が、それぞれ名前を連ねている。
この富士ラウンドは前戦・鈴鹿と同様に土曜日に公式予選を行い、日曜日に決勝レースという2DAYスタイル。
ドライコンディションで行なわれた予選では2台のBMWが久しぶりにフロントローを独占、片岡龍也選手組の28号車がポールポジション、これに谷口信輝選手組の1号車が続いた。
一夜が明けて決勝レースが行なわれる日曜日は生憎の空模様。朝から富士山は姿を雲の向こうに隠してしまい、時折雨足が強まる不安定な天候の中で4時間レースのスタートを迎えた。
スタートから快調に飛ばしていったのは2台のBMW Z4M COUPE。
特に1号車は谷口選手がグングンと後続を引き離して独走態勢を構築、スタート時点では止んでいた雨が10周を過ぎたころに再び降り始めても、順調にラップを重ねていった。
42周を終えて先にピットインしたのは2番手の28号車。吉田その翌周には1号車もピットイン、ドライバーは28号車が吉田広樹選手、1号車はF.ハイルマン選手に交代した。
ところが反撃の狼煙を28号車があげようとコースに復帰して間もなく、クラス違いのマシン接触して緊急ピットインを強いられてしまう。
このアクシデントを尻目にチェッカーまで安定したレース運びを見せた谷口信輝/柳田真孝/F.ハイルマン選手組の1号車が今季3勝目を飾って、一度は奪われたシリーズリーダーの座に返り咲いた。
また、緊急ピットインで修復を施した28号車は、時に雨足が勢いを増す不安定なコンディションの中で驚異的な追い上げを見せて2位を獲得、BMW勢のワン・ツー・フィニッシュとなった。
そして3位には織戸学選手組の「YASAKA MAX ADVAN PORSCHE」が食い込み、久しぶりにポルシェが表彰台の一角を占めた。
雨のレースということで注目を集めたのはST-2クラス勢。
長丁場の4時間耐久、スタートから勢い良く飛び出して行ったのは20号車「RSオガワユークスADVANランサー」。
阪口良平選手が2周目にトップを奪うと、勢いを緩めることなくハイペースで周回を重ねる。
これに56号車「眠眠打破ingsランサー」の服部尚貴選手も続くが、惜しくも56号車はレース半ばすぎにクラッチトラブルで交代を余儀なくされてしまった。
一方の20号車はトップでバトンを受けた谷口行規選手も雨足が安定しない中で着実なドライビングを見せて、ライバル達に付け入る隙を与えない。
最後は再び阪口選手がステアリングを握り、総合トップすら視野に入るポジションで快走、開幕戦・もてぎ以来となる今季2勝目を飾った。
続く2番手はシリーズリーダーの3号車「ENDLESS ADVAN CS・]」となり、得点差を詰められはしたものの、ランキングトップの座は守り抜いた。
また3番手は「新菱オート☆DIXCEL☆EVO IX」が今季初表彰台を獲得した。
ST-3クラスは岡部自動車のRX-7勢が速さを見せてフロントローを独占。しかし4時間という決勝の設定は燃費の面でRX-7に不利な内容であり、難しいレース運びを求められた。
これに対してコンスタントラップの速さ、そして燃費性能に勝るNSX勢が上位に躍進、小さなトラブルやアクシデントに悩まされたライバル達を尻目にトップを奪って行ったのは5号車「5ZIGEN NSX」。
終盤になって27号車「FINA ADVAN M3」がじわじわと追い上げるが、残り30分の頃から雨足が強まって難しいコンディションのレース終盤となっていく。
徐々に差を詰めていく27号車だが、残り20分を切ることになんとトップの5号車に対して黄旗中の追い越しによる10秒のペナルティストップが課せられる。
F1も開催された富士スピードウェイはピットロードが長く、停車の10秒間に加えて60km/h制限のピットロードを移動するのにも時間を要する。
そして直前では35秒差をつけられていたBMWが逆転に成功、逆に5号車・NSXに対して7秒差をつけたトップに立ったところでレースは残り10分。
追う5号車・NSXは勢い余ってコーナーでオーバーランを喫し、さらに差を広げられてしまう。
万事休すかと思われたが最後の最後、ファイナルラップで雨足が猛烈に強まった。突然のスコールのような雨に文字通り足元をすくわれてしまったマシンが何台かあったのだが、最終ラップの最終コーナーで27号車・BMWもまさかのスピン。
これをかわしてウィニングチェッカーを受けたのは「5ZIGEN NSX」、平中克幸/吉本大樹/松浦孝亮選手組が嬉しい初優勝を飾った。
ST-4クラスは予選で速さを見せたクラスポールポジションの62号車「ホンダカーズ東京μSSRDC5」が序盤で早々にリタイアすると、スタート直後にトップに立った55号車「BOLD WORLD Absolute DIXCEL CIVIC」が快調に周回を重ねていく。
しかし中盤以降はエンジントラブルに苦しめられ、トップの座をライバルに譲らざるを得ない展開に。
そしてトラブルやアクシデントが頻発した難しいコンディションの中で、底力を見せたのが長年に渡ってスーパー耐久をはじめとした幅広いモータースポーツ活動を行なっているTEAM YAMATOの「YAMATO CIVIC」。
チェッカーまで残り20分の段階でトップを奪うと、最後の最後で勢いを猛烈に増した雨に翻弄されることもなく、しっかりとマシンをスーパー耐久におけるチーム初優勝となるウィニングチェッカーまで導いた。
【今回の成績 : ST-2クラス 優勝】
1周目で前のマシンは全部抜いていこうと決めていたので、トラクションに気をつかいながらタイヤを発熱させて、思った通りにトップに立てました。
でも、やっぱり服部(尚貴)さんは来ましたね(笑)。雨ということでST-1クラス勢も交えてのバトルになりましたが、トップでしっかりと1スティント目を走りきって谷口行規選手につなげられました。
谷口選手も良いペースで走ってくれたので、最終スティントで再び走る自分としては優勝への自信を深めました。
ちなみにスタートの時、みなさんは激しくマシンを左右に振ってタイヤを発熱させていますが、僕はあれをやると気持ち悪くなっちゃうんですよ(笑)。だから縦方向に面圧をかける程度にしていますが、それでも難しい状況でADVANのレインタイヤが高いグリップを見せてくれて、早々のトップ奪取につながりました。
【今回の成績 : ST-3クラス 優勝】
僕らのマシンは満タンで重い時のバランスが難しいのですが、徐々に燃料が減っていくとペースを上げて追い上げられると思っていたので、最初は無理をしないでいく作戦でした。スタートを担当して、17秒差の2番手という充分にトップ争いを出来る位置でバトンを渡せたので、自分としては良い仕事を出来たと思います。
作戦通りに上手くいっているなと思っていた終盤にペナルティが出て、あの時は残りも10分を切っていたし正直に言って「終わったな」と思いました。
しかし最後の最後で雨に助けられて、結果的には凄く良いレースが出来たと思います。
「チェッカーまでレースは分からない」とは良く聞きますが、ここまでとは・・・(笑)。自分のこれまでのレースキャリアのなかでも、終盤にこんなにドラマがあったレースは無かったですね。