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Macau GP 2009
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News Index
56th. MACAU Grandprix F3
開催日程
2009年11月19日(木)
〜22日(日)
開催場所
マカオ・ギアサーキット
(マカオ/中国)
天 候
予選レース : 晴れ
決勝レース : 晴れ
路 面
予選レース : ドライ
決勝レース : ドライ
決勝周回数
予選レース : 10周
決勝レース : 15周
(コース : 6,117m)
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
F3ドライバーの世界一決定戦に位置づけられているマカオグランプリが、マカオの市街地を使ったギア・サーキットで開催された。
今年で56回目を数える東洋で屈指のクラシックイベントとなったマカオグランプリ。当初は、シーズンオフの草レースでしかなかったが、1970年代に入ってフォーミュラマシンのみを使ったものにレベルアップ。さらに'83年にF3マシンで戦われるようになると、やがてF3世界一決定戦へと進化していった。
記念すべき'83年の初代ウィナーは、F1グランプリでひとつの時代を築いたアイルトン・セナ選手。その後もミハエル・シューマッハ選手を筆頭に何人かのワールドチャンピオンと数多くのF1ドライバーを輩出し、F1で頂点に立つためにはマカオを制することが必須とも言われるようになった。
その足元を支えてきたのがADVAN。
そもそもF3レースは世界共通の車輌規則で戦われているが、唯一の違いがタイヤ。現在、各国のシリーズではコントロールタイヤ制が導入されており、これがイコールコンディションでのバトルに繋がっている。
その"肝"となるコントロールタイヤだが、マカオグランプリでは'83年にF3で戦われるようになって以降、ADVANが今年で27年連続でオフィシャルタイヤサプライヤーの大役を務めている。
一昨年はオリバー・ジャービス選手、昨年は国本京祐選手と、ここ2年は全日本F3王者のトムスが連覇。三連覇なるかが注目を集める中でレースウィークに突入した。
走行初日となった11月19日、木曜日のフリープラクティス1から、激しいタイムアタック合戦が始まる。その最初のセッションでトムスのマーカス・エリクソン選手が、2番手のエドアルド・モルタナ選手にコンマ5秒、と比較的大差をつけてのトップをマーク。
エリクソン選手は午後に行われた1回目の公式予選でもトップをキープしたが、ここで2番手タイムをマークしたダニエル・リカルド選手とのタイム差はコンマセカンドの僅差となっていた。
翌20日、金曜日に行われた2回目の公式予選でもエリクソン選手が、これまでのコースレコードを更新するトップタイムでポールポジションを奪ったが、今度はジャン-カール・ベルネイ選手がやはりコンマセカンドの僅差で続く。さらにその後方、9番手に着けたステファノ・コレッティ選手までが従来のコースレコードを更新するスピードアップぶり。
エリクソン選手以外に、全日本F3から遠征したメンバーは5名いたが、エリクソン選手ほどにはタイムが伸びず、井口卓人選手が12番手、国本雄資選手が17番手、ケイ・コッツォリーノ選手が21番手、嵯峨宏紀選手が22番手、アレクサンドロ・インペラトーリ選手が26番手に留まっていた。
21日の土曜日には予選レースが行われた。これは第2レースのスターティンググリッドを決定するためのレースであり、あくまでも勝負は日曜日の決勝レース一本に絞られている。
この予選レースで先手を奪ったのは、2番手グリッドから絶妙のスタートを切ったベルネイ選手。スタートで少しもたつきを見せたエリクソン選手に先行してトップでマンダリンと呼ばれる1コーナーにアプローチしていった。だが、エリクソン選手もそのまま引き下がることはなく、リスボア・コーナーへのブレーキング競争で逆転トップに立つ。
そんな白熱したトップ争いだったが、後方集団ではマンダリンで早くもクラッシュが発生し、トップがオープニングラップを終えることまでにはセーフティカーが導入されることに。
2周のセーフティカー・ランを終え3周終了時点でレースはリ・スタートとなる。
エリクソン選手の背後に着いたベルネイ選手は、巧みにスリップストリームを使い、ストレートエンドでエリクソン選手をパス。これで再度トップに立ったベルネイ選手はじわじわとリードを拡げていく。2番手に後退したエリクソン選手は、後方から迫ってくるモルタナ選手のチャージをかわすことが急務となる。
だが、そうした展開の中、7周目に後方集団の中でアクシデントが発生し、再度セーフティカーが導入される。クラッシュ車両の回収に時間が掛かり、セーフティカーが最終ラップの最終コーナーまで隊列を先導することになり、結局リ・スタートが切られるコントロールラインで、そのままチェッカー。
勝ったベルネイ選手が、決勝レースのポールを獲得、2位のエリクソン選手、3位のモルタナ選手らが後方から猛プッシュする展開が予想された。
日曜の午後にメインレースとして行われた決勝レースは、スタート早々に多重クラッシュが発生、オープニングラップの内に赤旗で中断される波乱の幕開けとなったが、展開そのものは、ポールから飛び出したベルネイ選手と、3番手からスタートしたモルタナ選手の、チームメイト同士のバトルに終始した。
先ずスタートで先手を取ったのはモルタナ選手だった。抜群の好ダッシュを見せたモルタナ選手は、一気にトップを奪ってリスボアからマウンテンセクションに入っていく。だがその直後に赤旗中断となり、セーフティカーの先導によるローリングで再スタートが切られることに。
このリ・スタートではベルネイ選手がリスボアで逆転トップに立った。
トップ2台は、3周目以降、3番手以下をじわじわ引き離していく。モルタナ選手が2分11秒517、11秒088と11秒台を連発してベストラップを2周連続して更新して見せれば、6周目にはベルネイ選手が2分10秒792で、さらにそれを更新する、といった具合で、3番手以下とはレベルの違う速さを見せつける。
その3番手以降も、一進一退の攻防を繰り広げながらも決め手を欠き、ポジションは固定したまま周回を重ねていった。
トップ争いに変化が見られたのはレース中盤から終盤に掛けて。
好タイムを連発し、じわじわとベルネイ選手を追い詰めていったモルタナ選手が、12周目のストレートでベルネイ選手のスリップから抜け出し、リスボア・コーナーへのアプローチで見事なパッシング。
3番手以降の集団で、オーダーが変わったのもレース終盤。
12周目に、5番手を走行していたサム・バード選手が、序盤ほどにはペースが上がらなくなったエリクソン選手をパス。さらにファイナルラップには、それまで3番手を走っていたバルテッリ・ボタス選手がトラブルで遅れたのに乗してポジションアップ。表彰台の一角を奪うことに成功した。
全日本F3勢では、途中からペースが伸びなくなっていたエリクソン選手が4位に踏み止まり、井口選手が6位でフィニッシュ。国本選手が9番手、嵯峨選手が14位でチェッカー。コッツォリーノ選手とインペラトーリ選手はリタイアに終わっている。
【今回の成績 : 決勝レース 優勝】
ここは本当にチャレンジングで、私の大好きなコースです。
去年は2位に終わりましたが、今年は週末を通じてクルマのセットが完璧でした。
予選レースでは黄旗が出ているところでマーカス・エリクソン選手を抜いてしまって・・・。正直、私には見えていなかったのですが・・・。ペナルティを課せられるかも知れないと思いましたが、チームから指示され、再び彼を先行させました。それもペナルティを課せられることなくてラッキーでした。
今日のレースはジャン-カルロ・ベルネイ選手とのバトルを楽しむことができました。そして最後に彼が小さなミスをして、私は彼をオーバーテイク出来ました。
チームに感謝するのはもちろんですが、彼にもありがとう、バトルは楽しかったよ、と言いたいですね。
ADVANは1983年から、このF3で戦われるマカオグランプリに、1スペックのコントロールタイヤを供給してきました。
かつて全日本F3選手権に参戦するチームにタイヤを供給したり、またドイツのF3シリーズにコントロールタイヤを供給してきましたが、マカオ用は全くの別物。だから、マカオに来て初めて履くタイヤ、ということになり、ドライバーやチームは、素早い対応ができるかどうか、も試されることになります。
一昨年に、少しグレーニングが気になっていたので、昨年は、その対策をして少しチューニングしましたが、今年は2008年に使用したタイヤをそのまま供給しています。
タイムアップした原因は、路面が良くなったこと。コースが数カ所で改修され、バンピーさが少なくなっていることが大きいと思います。またクルマ自体が速くなったことも考えられます。タイヤには厳しかったのですが、気温が低くエンジンには好条件だったのが大きいと思います。
今年はマカオとしては想定外に路面温度が低かった。でも、コントロールタイヤということでタイヤ温度に対してはワイドレンジになっており、実際にレース後にチェックしたところ、溶けたゴムがタイヤに乗っていて、グリップなど充分機能したと思います。
レース展開的には抜きつ抜かれつの少ない単調なものとなりましたが、それだけ真剣勝負だった、ということでしょうね。良いレースをサポート出来て良かったです。