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JRC Round 8
開催日程
DAY1 2009年10月17日(土)
DAY2 2009年10月18日(日)
開催場所
岐阜県・高山市 近郊
天候/路面
DAY1 :
曇り→雨/ドライ→ウェット
DAY2 : 晴れ/ドライ
路面 : ターマック(舗装路)
総走行距離
364.42km
SS総距離
73.41km (12SS)
参加台数
29台
(ADVAN装着 9台)
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全9戦で戦われる2009年の全日本ラリー選手権は、いよいよシリーズ大詰めとなる第8戦を迎えた。岐阜県高山市周辺を舞台とし、今年で37回目の開催となる「M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ」は、これまでも数々のドラマを生んできた伝統の1戦だ。
昨年、戦いの場がグラベル(非舗装路)からターマック(舗装路)へと一変したこの大会だが、今年はこれまでの1DAYから2DAYイベントへとなり、2日間に渡り熱い戦いが繰り広げられることとなる。

DAY1は、飛騨地区でも上質の雪質で知られる「ほおのき平スキー場」にサービスを置き、高山スキー場に設けられた特設コースのギャラリーステージ2本を挟み、テクニカルなコーナーが連続する駄吉林道の上りを3本、下りを1本に加え、ハイスピードステージの高山・大山線を2本走る設定。
続くDAY2は、飛騨富士として親しまれている舟山のスノーリゾート「アルコピア」にサービスを移し、参加選手のほとんどが「一度も走った経験がない」という牛牧線と無数河線を2周するという設定だ。
SS(スペシャルステージ)の距離と本数は、DAY1がトータル47.43km/8SS、DAY2がトータル25.54km/4SS。数字上ではDAY1が占めるウエイトが大きいが、滑りやすい路面の無数河線と路面グリップが高い牛牧線という性格が異なるSSを一気に走破するDAY2も、最後まで気の抜けないステージとなっている。
さらに選手達を悩ませたのが天候だ。DAY2は朝から爽やかな秋晴れの空となったが、DAY1は朝から雨。しかも雲の流れが速く、雨が降り出したかと思ったら晴れ間が覗き、かと思えば突然集中豪雨的な雷雨が襲ってくるという大荒れの天候で、結果的にはこの雨に多くの選手達が翻弄されることとなった。

245/40R18のADVAN A050A G/2Sコンパウンドを装着してスタートした奴田原文雄選手も、DAY1の敵は"雨"だった。同じSSの中でも刻々と変わる路面状況や雨の降り方にすっかり走りのリズムを狂わされ、セクション1では本来の速さを発揮することが出来まま、3位のポジションでサービスに戻ることに。トップの勝田範彦選手とは14.5秒、2番手の石田正史選手とは7.2秒というタイム差だ。
思わぬ展開で出鼻をくじかれた奴田原選手だったが、サービス後のセクション2では、さらに雨が強くなると予想し、ヘビーウェット対策に用意していたADVAN NEOVAにタイヤを変更、反撃を目論む。
だが、皮肉にも雨が最も強く降ったのは、DAY1最終ステージのSS8「高山・大山線 II」のみ。このSSはトップから1.4秒遅れの2番時計を叩き出すが、その前のSS7「高山・大山線 I」は雨が降り止んでいた状態だったため、トップとのタイム差は逆に開いてしまうという結果となってしまった。
だが、2番手の石田選手とのタイム差は3.1秒差にまで縮め、射程圏内に捕らえDAY1を終了した。

迎えたDAY2。滑りやすく荒れた路面の無数河線が勝負所と照準を定めた奴田原選手は、DAY1のスタート時と同じくADVAN A050A G/2Sコンパウンドを選択し、サービスをスタートする。この作戦が見事に的中し、SS9「無数河線 I」でランサーエボリューション]を駆る石田正史選手を逆転、2位にポジションを上げてくる。
DAY1では雨に苦しめられた奴田原選手だったが、DAY2では本来の速さを取り戻し、その後はしっかりと2位のポジションを守りきりフィニッシュ。これで最終戦は、2位以上の入賞でチャンピオンのタイトルが確定することとなった。

また、19歳までフォーミュラ・トヨタでレース活動を行っていた26歳・若手ドライバーの吉澤哲也選手が、リタイア続出のサバイバル戦をしっかりと走りきり3位に入賞。ラリー転向後、初となる表彰台&メダルを獲得した。

JN1.5クラスは、初の女性チャンピオンに王手をかけた大井こずゑ選手に注目が集まった。 DAY1のスタート直前に雨が一瞬上がり晴れ間が見えたため、「路面は乾く」と予想した大井選手は、DAY1のセクション1でADVAN A050のG/Sコンパウンドを装着しスタート。だが、実際の路面コンディションはウェット状態のまま、さらに再び雨が降り始め、予想とは違うコンディションで戦わなければならなかった。

それでも大井選手は、セクション1でしっかりと3番手をキープ。サービスでADVAN A050のG/2Sコンパウンドに履き替えたセクション2は、SS7「大山・高山線 I」でこの日初のベストタイムをマーク。
さらにはDAY1ラストとなる「大山・高山線 II」でも、2番手タイムに23秒もの大差をつけるスーパータイムをマークし、それまでトップだった同じADVANユーザーの青島巧選手を逆転し、本人も想定外のクラストップでDAY1を折り返した。

「けっして攻めて走ろうと思ったわけじゃなく、最後まで丁寧にしっかり走りきろうという意識で走りました。きっと雨も、私が走る時には優しい降り方だったんだと思います」と大井選手。一方の青島選手も、「前が見えないぐらいのスコールのような雨が降ってたんだけど、それにしてもこのタイム差はビックリ」と、大井選手のタイムに驚く。
DAY2は、大井選手と青島選手とで一進一退の攻防をみせたが、結局ウエット路面にタイヤを合わせた大井選手が逃げ切り、今季4勝目をマーク。全日本初の女性チャンピオンが誕生する結果となった。

JN2クラスは、全日本スポット参戦の金成昌幸選手が、逆転チャンピオンを狙う高橋悟志選手を苦しめた。
「予算の関係でドライ用のタイヤしか用意できませんでした」と言いながらもウェット路面のSS1でいきなりベストタイムを奪った金成選手は、その後高橋選手にジワジワと詰め寄られるものの、DAY1最後のSS8までトップをキープ。
結果的には2位となったものの、全日本戦2戦目にして、表彰台を奪ってみせた。
Driver's Voice
奴田原文雄 選手
 【今回の成績 : 総合2位 (JN4クラス2位)】
DAY1は雨に翻弄されてしまいました。タイヤの選択は悪くはなかったのですが、今回はドライバー側に問題がありました。
雨は好きなんですけれどね。もっと練習しなくちゃダメですね(苦笑)。
逆にDAY2は、最終戦を優位に戦えるようにと、最低でも2位に順位を上げることに集中しました。結果的に2位でフィニッシュすることができ、悪い中でも次に繋がる結果を残すことができました。
最終戦は2位でもチャンピオン確定ということになりましたが、今年はまだターマックラリーでは一度も勝っていないので、次も全力で優勝を目指したいと思います。

吉澤哲也 選手
 【今回の成績 : 総合3位 (JN4クラス3位)】
ラリーに転向して4年目、やっと表彰台に登ることができました。
今回は特にDAY1が難しいコンディションでした。セクション2でヘビーウェット対策用にとADVAN NEOVAを履いたのですが、そういった状況での走らせ方などをもっと勉強しなければと思いました。
DAY2はADVAN A050Aで、1ループ目にフロントにG/2S、リアにG/Sを装着し、ドライ路面のSS前にフロントをG/Sに交換しました。作戦的にも路面にうまく対応できたと思います。
タイヤの使い方や走らせ方など、まだまだ経験不足なところがあるので、これからもどんどん経験を積んで勉強していきたいと思います。

大井こずゑ 選手
 【今回の成績 : 総合12位 (JN1.5クラス 優勝/JN1.5クラスシリーズチャンピオン確定)】
今回のラリーは、4位に入賞できればシリーズチャンピオンが確定するので、とにかく最後まで4位以内で完走すること以外は、余計なことを考えないで走ってました。
だから、気がついたら「私が優勝したの!?」っていうのが正直な気持ちです。まさかチャンピオンを優勝で決められるとは思ってもいませんでした。
今年の私は、いろいろな面でとてもラッキーだったなと思います。今日のラリーも、タイヤも天気もクルマも、みんな私に味方してくれました。
タイヤは、DAY1の1ループ目はG/Sコンパウンドを装着しましたが、2ループ目以降とDAY2は、ウェット路面に合わせてG/2Sコンパウンドを装着しました。滑りやすい路面でも危なげなく最後まで安心して走れたのは、タイヤのおかげだと思います。

青島 巧 選手
 【今回の成績 : 総合13位 (JN1.5クラス2位)】
DAY2の牛牧線で勝負をかけようと思いドライ用を履いたんですけれど、結局、ウエット路面での大井選手の速さに負けました。なかなか勝てないですね。
タイヤは、DAY1のセクション1以外はADVAN A050のG/2Sコンパウンドです。
大雨が降った下りのSS(SS6 : 駄吉林道下り)では総合5〜6番手のタイムが出たんです。けっして無理して攻めたわけじゃなく、とにかく無駄なく丁寧に走ろうと思って走った結果です。
DAY2は、スペアタイヤにG/Sコンパウンドを2本積み、ステージによってフロントタイヤのみを交換という作戦でした。
作戦的には間違ってはいなかったと思いますけど、大井さんの速さに今回は脱帽です。
Technical Information|テクニカル・インフォメーション
天候が不安定だったため、タイヤ選択が非常に難しいラリーだった。
ADVAN NEOVAは、ヘビーウエット対策のために毎回準備しているタイヤだが、今回はトップとのタイム差が大きく開いていたため、テストの意味合いも含め、ギャンブル的に投入した。
天候がどう変わるかの読み、さらにはどの時間帯で雨が降るのかなどのタイミングが難しいラリーでもあった。
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