日本で最も多い観客動員数を誇る人気のカテゴリーがSUPER GT。
2009年は毎大会の開催スケジュールを見直し、土曜日に練習走行と予選をまとめて行い、日曜日に決勝を迎える2Dayイベントとされた。
これにより土曜日も多くの走行シーンを観戦することが出来るようになり、週末の2日間でレースを隅々まで楽しめる事となる。
技術的な面では、GT500クラスは駆動方式を原則的に全車FR(後輪駆動)に統一、エンジンも排気量3,400ccのノンターボとすることになった。
しかし当面は暫定措置として、未対応の日産GT-RとホンダNSXについては特別性能調整が施される。
GT300クラスは空力面の規則改定がなされ、フラットボトムを拡大する一方で、フロントカナードの装着が禁止された。
GT500クラスも空力性能についてはリアウィングが縮小されたため、結果としては全体的にダウンフォースが従来よりも削がれることとなる。
シリーズは海を越えてマレーシアで開催される一戦を含め、年間9戦のカレンダーは昨年と同じ。クラス区分についてもGT500とGT300という2つのクラスで競われることも変わっていない。
ADVANでは、はGT500クラスについては昨年のマレーシア・セパン戦で堂々の二年連続優勝を飾ったKONDO
RACINGに加えて、今期は新たに日本のレースシーンに初めて登場するアストンマーチンにタイヤを供給する。
またGT300クラスは昨年のチャンピオンチームがADVANにタイヤをスイッチ。フェラーリF430やカローラ・アクシオといったニューフェイスを含めた多彩な車種をサポートする。
【ADVAN TIRE INFORMATION】
前述のようにいくつかの技術的な変更点がある2009年のSUPER GT。
これらに対応するべくADVANではテストなどを通じて積極的に開発を進め、GT500クラスでは方向性として従来よりも柔らかい構造を採用している。
GT300クラスでのトピックスはウェットタイヤのパターンを変更した点。これまで以上に雨のレースで高いポテンシャルを発揮することが期待されているが、既にテストでその効果は確認済だ。
なおタイヤに関する規則も2009年では一部が変更を受けた。
レーススケジュールの短縮化に伴い、昨年までは各チーム11セットを持ち込む事が出来た1戦あたりのタイヤの数量が、2009年は9セットとされた。
また、スーパーラップで使用したタイヤを、決勝レースのスタート時に装着することも義務づけられたため、スーパーラップ進出を果たしたチームはタイヤマネージメントにこれまで以上に気をつかわなければならない。