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SUPER GT Round 7
開催日程
2009年9月12日(土)
〜13日(日)
開催場所
富士スピードウェイ(静岡県)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
決勝周回数
66周
(コース : 4,563m)
参加台数
37台
(ADVAN装着車 18台)
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2009年のSUPER GTシリーズもいよいよ終盤戦を迎え、シリーズ第7戦・富士GT300kmレースが開催された。
ここ数年は最終戦として11月に開催されてきた秋の富士ラウンドだが、今年は残暑の中での戦いとなることも予想され、どんなタイヤを用意し、また選択すべきか、ADVANと各チーム、双方のエンジニアにはレースウィークを迎える前に、頭を悩ませる日々が続いていた。

走行初日の土曜日はウェットコンディションに見舞われた。
午前中の公式練習ではタイムが伸びずに苦しんでいた「HIS ADVAN KONDO GT-R」だが、午後の公式予選までにはセットアップが進み、1回目のセッションでは7番手タイムをマークしてスーパーラップに進出。
スピンするドライバー/マシンもある中、アタックを担当したジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手は着実なドライビングを見せ、5番手グリッドを手に入れていた。
また、これが今シーズン3回目の参戦となる「ASTON MARTIN 赤坂 DBR9」はル・マンGT1仕様のアストンマーチンDBR9で、JAF-GT仕様のライバルに比べて非力なことは否定出来ず、今回もクラス15番手に留まったが、マシンのセットアップが進み、またマシンコンセプトに合わせた専用タイヤの開発も功を奏し、ライバルとのタイム差は、確実に縮まってきている。

一方、多くのチーム/マシンがADVANタイヤを装着しているGT300クラスでは、公式練習からADVANユーザーが好タイムを連発。
公式予選では3番手に留まっていた「triple a ガイヤルド RG-3」の松田秀士/坂本祐也選手組が嬉しい初ポールを獲得。0.015秒という僅差で「ダイシン アドバン Ferrari」の青木孝行/藤井誠暢選手組が続き、ADVANユーザーがフロントローを独占。
今シーズンから登場した新パターンの、レインタイヤの優位を証明した。

決勝レースが行われる日曜日は、好天に恵まれた。早朝には厚い雲が空を覆っていたが、レースのスタート時刻が近づくにつれ見る見る晴れ間が拡がっていき、秋晴れの下、スタートが切られた。
「HIS ADVAN KONDO GT-R」をドライブするオリベイラ選手は今回も好スタートを決めてレース開始直後の混乱を回避、4番手でオープニングラップを終えていた。ドライセットもうまく決まっていたようで、オリベイラ選手は前を行くポイントリーダー、「MOTUL AUTECH GT-R」をじわじわ追い詰めていく。
そしてすぐにテール・トゥ・ノーズのバトルに持ち込むと、5周目の1コーナーではインを奪って一度は前に出ることに成功する。この時はクロスラインで再び抜き返されてしまったが、次の周にはまた同じ1コーナーで仕掛け、今度は完全にポジションを逆転。
トップを快走していた「ENEOS SC430」が、ドライビングスルーのペナルティを課せられたこともあり、6周目には2番手に進出することになった。

その後オリベイラ選手は「MOTUL AUTECH GT-R」との差をキープしたまま周回を重ね、ピットインのタイミングでトップに立った33周終了時点でルーティンのピットインを行った。
素早くルーティンワークを済ませた「HIS ADVAN KONDO GT-R」は、オリベイラ選手から荒聖治選手にドライバー交替し、4番手、「MOTUL AUTECH GT-R」の目前でピットアウト。タイヤが温まっていなかった分、「MOTUL AUTECH GT-R」の先行は許したものの、全車がピットインを行った時点では4位に復帰。

荒選手は、タイヤをマネージメントしながら「MOTUL AUTECH GT-R」を追走する。
だが、彼らしい展開の先に表彰台はおろか、今季2勝目も見え始めた矢先、不運な、そして思いもしなかったハプニングが「HIS ADVAN KONDO GT-R」を襲うことになる。

46周目、ヘアピンを立ち上がった先の300Rで、目の前を走るGT300クラスのマシンからドアが脱落したのだ。
マシンのダメージは最小限度に抑えられたが、何と飛んできたドアがエンジンのキルスイッチを直撃。メインの電源が落ちてしまったGT-Rは、パワーステアリングもパドルシフトも作動不能となってしまった。
咄嗟に理由は分からなかったようだが、荒選手は冷静に判断し、そのまま惰性でBコーナー先のグリーンにクルマを停める。そしてコクピットから降りてマシンの状態をチェック。キルスイッチの異常を発見した荒選手は、素早く応急処置を済ませると一度ピットに戻り、少し壊れたボンネットに応急処置を施すと同時に、シートベルトを締め直してピットアウトしていった。

その後、荒選手は、上位陣と互角のペースで周回を重ねていった。
だが、コースサイドでの応急処置に費やした分と余計なピットインも合わせると、タイムロスは致命的だった。
優勝さえ見え始めていたレースを、悔しさの残る13位完走で終えることになった。

一方、GT300クラスでは、予選と同様にADVANユーザーが上位でしのぎを削ることになった。
ポールポジションからスタートした「triple a ガイヤルド RG-3」の坂本選手だったが、好ダッシュを見せてトップをキープしていたものの、直後の1コーナーでオーバースピードだったか、2番手「ダイシン アドバン Ferrari」の藤井選手と争った末にオーバーラン。
これで「ダイシン アドバン Ferrari」の藤井選手が楽々トップを奪うことになったが、その直後に藤井選手は33号車・ポルシェの影山正美選手、「giraffa ガイヤルド RG-3」の井入宏之選手にかわされ3番手にポジションダウンしてしまった。
僚友の「triple a ガイヤルド RG-3」がポールポジションを奪ったことからも分かるように、JLOC(クエスト)のランボルギーニ・ガヤルドはここ数戦で大きくポテンシャルアップ。
7周目に影山選手を抜いてトップに立った井入選手は、ルーティンのピットインを行うまでトップを快走し、それをアピールした。

だが、全車がルーティンのピットインを終えた時点では「ダイシン アドバン Ferrari」の青木選手と、「JIMGAINER ADVAN F430」の平中克幸選手がトップ2を形成していた。
この2台は同じフェラーリF430だが、「ダイシン アドバン Ferrari」がル・マンGT2仕様であるのにたいして「JIMGAINER ADVAN F430」はJAF-GT仕様。トップスピードに優る前者に対して、後者はコーナリングスピードでタイムを稼ぐという、全く好対照なコンセプトを持っている。
また今回の作戦面では「ダイシン アドバン Ferrari」が3分の1の規定ギリギリ、22周を終えた時点で早めのピットインを行い、タイヤも右側の前後輪のみの2本交換という秘策を駆使したのに対して、「JIMGAINER ADVAN F430」はレースの中間でピットインし、タイヤも4本交換、と全くの正攻法。

だが、結果的に両者は、レース終盤を迎えた段階で、「ダイシン アドバン Ferrari」−「JIMGAINER ADVAN F430」の順にトップバトルを続けていた。
こうなると早めにタイヤ2本のみを交換した「ダイシン アドバン Ferrari」に対して、レースの折返しでタイヤ4本を交換した「JIMGAINER ADVAN F430」に分がいいのは明らか。実際、ラスト数ラップは全くのテールtoノーズ、そしてサイドbyサイドで、コース全周に渡って超接近バトルを繰り広げることになった。
プリウスコーナーからパナソニックコーナーに掛けて、軽い接触も見せながらの好バトルを繰り広げた両者だが、結局、「ダイシン アドバン Ferrari」が僅差で逃げ切り、嬉しい初優勝。
2位に終わった「JIMGAINER ADVAN F430」も、ともに51ポイントで並び、逆転チャンピオンへの権利を残すことになった。

ドライバーのポイントランキングでは、新田守男/高木真一組に加藤寛規選手と織戸学/片岡龍也組が同ポイントで並ぶことになり、残り2戦でのタイトル争いは一層激化する。
Driver's Voice
青木孝行 選手
 【今回の成績 : GT300クラス 優勝】
今年は勝てそうで勝てないレースが続いていて、周りからは"勝てるクルマなのに"というプレッシャーもあったから、正直言ってホッとしています。
ピットインでは左側のタイヤ(2本)だけ交換する作戦で行ったんですが、替えた左側の消耗具合から判断すると、替えなかった右側が最後まで持たないんじゃないか、と。
だから最後2周はちょっとハードにブロックしました。普段ならそこまでしないんですが、お互いに勝ちたい気持ちが出ました。そんな中でもフェアなバトルでした。
今思えば楽しかったですけど、乗っているときはそんな余裕はなかったですね(笑)。
Engineer Voice
荒川 淳
今回、GT500クラスに用意したタイヤは、構造的には前回のものを発展させていて、よりソフト方向にシフトしたゴムを採用しています。もちろん、5月に、この富士で行われた第3戦のデータも加味しています。
ここ数年は11月に開催されていた秋の富士ラウンドですが、9月開催となったことで気温/路面温度は少し高めですが、それでも6月のセパンから7月の菅生、8月の鈴鹿と暑いレースが続いていたので、それと比べると温度的には低くなるから、ソフト方向にシフトさせました。
また、当初は暫定サイズのものを供給していたアストンマーチン用にも、よりジャストフィットする専用タイヤを開発しています。
GT300クラスに用意したタイヤも、考え方はGT500クラスと同じです。
予選はウェットとなったことで、想定していたよりも低くなりましたが、ドライに関しては、ほぼ想定通りです。
思わぬハプニングで入賞には届きませんでしたが、ハードとしてのタイヤのパフォーマンスには満足しています。
GT300クラスでは2号車(の加藤寛規選手)と19号車がトップに追い付くことが出来たので、ラスト2戦で抜け出して欲しいですね。
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