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WTCC 2008
/ Round 3 and 4
News Index
WTCC Round 3&4
開催日程
2008年4月4日(金)〜6日(日)
開催場所
プエブラ(メキシコ)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
決勝周回数
第1戦 : 16周
第2戦 : 16周
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
メキシコ、プエブラサーキット。
2005年のWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)発足初年度からシリーズカレンダーに組み込まれていたが、2007年は開催が見送られていた。しかし2008年、施設改修がなされたこともあって再び戦いの舞台として復活した。
3,240mのコースは、オーバルを基本としつつインフィールドのテクニカルエリアを組み合わせたユニークなもの。そしてなんと言っても最大の特徴は標高2,200mという立地条件にあり、高地ゆえにエンジンパワーの低下という影響は避けられないガソリンエンジン車は不利な条件になるという予想が囁かれていた。
しかし一方で、開幕戦を連勝したセアトのディーゼルターボにとっては、2007年中盤にデビューしているだけにプエブラは未経験の地。その勝負の行方に注目が集まる中でメキシコラウンドは幕を開けた。
土曜日の予選でトップタイムをマークしたのはセアトのJ.ジェネ選手。これに続いたのはシボレーのN.ラリーニ選手。さらにシボレー勢ではR.ハフ選手が4番手、A.メニュ選手が5番手につけて、厳しい結果に終わった開幕戦の借りを返してくれそうな好調さを見せた。
日曜日は予選日から引き続き好天に恵まれ、現地時間12時20分の第1レース(第3戦)スタートを控えた時点で気温20度、路面温度は49度というコンディション。
ローリングでのスタート、1コーナーでハフ選手がポジションを上げてシボレーが2-3体制とするも、激しい順位変動や中段以降ではコースオフが生じるなど波乱含みの幕開けとなり、再びストレートに帰って来ての順位はトップはセアトのジェネ選手、2番手に同じくセアトのR.リデル選手が続き、シボレーのラリーニ選手、セアトのガソリンエンジン車を駆るT.コロネル選手、さらにシボレーのメニュ選手と続く。
上位陣は中盤まで大きな順位変動はなかったが、10周をカウントしたあたりからレースは動き出す。
10周目、6番手のメニュ選手をセアトのY.ミューラー選手が射程圏内にとらえ、執拗に背後からプレッシャーをかけ始める。
テール・トゥ・ノーズの6番手争いは数周にわたって展開されるが、14周目に先行するメニュ選手がコースオフを喫してしまい万事休す。
トップ争いの方はポールスタートのジェネ選手が快走、ラスト2周でリデル選手も仕掛けるがジェネ選手を脅かす存在になるまでは至らず。そのままセアトのディーゼルターボ勢がワン・ツー・フィニッシュを飾った。
第1レーススタートから3時間を経過した現地時間の15時20分、スタンディング方式で第2レース(第4戦)がスタート。
リバースグリッドにより、シボレーのメニュ選手がポールから、これにセアトのT.モンテイロ選手が続いて戦いの火蓋が切って落とされた。
スタート直後からセアトのTDI、ディーゼルエンジンパワーが炸裂。1コーナーでモンテイロ選手がメニュ選手をかわしてトップに立つと、メニュ選手の背後からはガソリンエンジンのコロネル選手か駆るマシンを含めて5台のセアトが連なってプレッシャーをかけていく。
6周目にタルクィーニ選手が襲いかかりメニュ選手は順位を3番手にドロップ。しかしメニュ選手のルームミラーには、次なるセアトのフロントフェイスが大きく映し出されている。
10周目にリデル選手、11周目にはY.ミューラー選手がポジションアップ、そして遂にはメニュ選手が痛恨のオーバーランで、セアト勢が鉄壁の上位グループ形成に成功。
なんと独走で逃げきったモンテイロ選手を筆頭に、リデル選手、タルクィーニ選手、Y.ミューラー選手、J.ジェネ選手と、ディーゼルエンジン車がトップ5を独占。さらに6番手にはガソリンエンジン車のコロネル選手が入ってセアト勢が圧勝。
ADVANがワンメイクタイヤになった2006年にはブラジルとイギリスで上位6台中5台をセアトが占めたことがあったが、今回はそれを上回る快挙となった。
さらにYOKOHAMAインディペンデントトロフィーは2レースともにセアトのP-Y.コルタル選手が制覇。
開幕戦から4戦連続で優勝を独占し続けたセアト勢、その強さが改めて光る一戦となった。
ピエール=イヴェス・コルタル 選手
TEAM : Exagon Engineering
Machine : SEAT Leon TFSI
1975年10月23日、ベルギーのリエージュ生まれ。
レーシングカートからドライバーとしての道を歩み始め、'92年にベルギーカート選手権で3位。
'95年にベルギー・ルノークリオ・カップに参戦、シリーズチャンピオンを獲得して、同年の「ベルギー・ドライバー・オブ・ザ・イヤー」に輝く。
以降、'96年にクリオカップ、'97年にはベルギー・ルノーメガーヌ・カップとベルギー・プジョー106トロフィーでチャンピオンを獲得。
さらにその後もベルギー国内で多くのタイトルを手中におさめ、2001年にはルノースポール・クリオ・インターナショナルカップや、フランス・スーパープロダクション選手権でもチャンピオンに輝く。
'02年、ETCC(ヨーロッパツーリングカー選手権)に参戦。WTCCには'06年にデビュー、同年はホンダアコードを駆り、'07年からはセアトレオンで活躍を見せている。