改造範囲を厳しく制限したN1車両による耐久シリーズを原点として今日に至った「スーパー耐久シリーズ」。
現在ではN1車両規則をベースに独自の車両規則を制定、エアロパーツやブレーキなどの自由化を図り、自動車のアフターパーツ市場とも連携を図っている。
しかし例えばセンターロックホイールが禁止されていたり、タイヤ交換などのピット作業に当たれるチームクルーの人数が制限されているなど、純粋なプライベーターに対して参加しやすい環境が保たれ続けている。
レースはその名の通り耐久戦、国内唯一の24時間レース「十勝24時間」を筆頭に、最低500kmまたは4時間という長丁場の戦いでシリーズが展開される。
2007年は久しぶりに韓国でエキシビジョンながらレースを開催したが、2008年はオールスター戦という位置づけて継続開催される予定。さらに最終戦のツインリンクもてぎでは、ロードコースでのシリーズ戦に加えて、オーバルコースを舞台にしたスペシャルステージの開催も予定されるなど、新機軸が打ち出されている。
【ADVAN TIRE INFORMATION】
スーパー耐久では規則によりホイールサイズがベースとなる車両の新車装着サイズ(オプション設定を含む)の径のみが使用可能とされている。タイヤについては自由だが、車体からはみ出すサイズは装着を禁じられているので、市販車が装着しているサイズと著しく異なるものは使用できない。
ドライではスリック、ウェットではレインタイヤを用いるが、それぞれ年間を通じて車種ごとに1種類ずつの登録されたもののみが原則として使用を許される(車種毎にシーズン中1回のみ登録変更可)。
種類とはスリックタイヤの場合はサイズ、レインタイヤの場合はサイズと溝の深さを含むパターンの組み合わせとなるので、以前見られた浅溝タイヤと深溝タイヤのコンディションに応じた使い分けは出来なくなっている。そのため現在のウェットタイヤは、以前で言うところの深溝タイヤのみである。
耐久レースということでグリップ力のみならずタイヤの耐久性能も高いレベルが求められる。時に戦略としてピット停車時間を削るためにタイヤ無交換作戦を行なうチームもあるが、ADVANレーシングタイヤはそのような戦略もしっかり足元から支えている。
なお、スーパー耐久レースのタイヤにはワンメイク指定制度はなく、世界中のメーカーが参入できる。