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Super Taikyu Round 6
開催日程
予選 : 2008年11月1日(土)
決勝 : 2008年11月2日(日)
開催場所
スポーツランドSUGO(宮城県)
天候/路面
晴れ/ドライ
決勝時間
135Laps
(1Lap = 3,704m)
参加台数
33台 (ADVAN装着 33台)
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前戦・岡山から約2ヶ月ぶりに開催されたスーパー耐久シリーズは終盤戦に突入。
今大会・第6戦SUGOと最終戦もてぎは、与えられるシリーズポイントが20%増しとされることもあって、重要な戦いとなる。

第6戦のエントリーは33台。レースウィークを通じて青空に恵まれたスポーツランドSUGOであるが、カレンダーも11月に入ったことから朝晩は冷え込みを感じる肌寒さ。
しかしコンディション的にはラップタイムが向上する条件でもあり、公式予選では4台のST-1マシンを駆る8人のドライバー全員がレコードタイムを更新した。

決勝は日曜日の正午にスタート。フロントローを独占したBMW勢、ポールポジションの28号車・谷口信輝選手と、50号車・柳田真孝選手がスタート直後からバトルを披露、1周目で50号車が前に出て主導権を握る。

その後もZ33勢を寄せつけず、チームメイト同士ながら接戦を展開。2回のピットインをはさんでレースは最終スティント、トップで片岡龍也選手からマシンを引き継いだ28号車・谷口選手は、50号車・柳田選手とウィニングチェッカーを目指す。
28号車は優勝すればシリーズチャンピオンが確定、対する50号車はチームメイト同士ながら意地を見せてタイトル争いを最終戦に持ち越したいところ。

トップドライバー同士のバトルは徐々に差が詰まり、間もなく残り10周というタイミングで50号車が逆転に成功。しかしバトルは一層白熱、チェッカーまでのカウントダウンに呼応するように接近戦は手に汗握る展開に。
そして132周目の1コーナーで両者がまさかの接触、28号車はコースオフを喫して50号車がトップでチェッカーを受ける。
しかしこの接触は危険行為と判断されてペナルティが課せられ、最終結果は28号車が今季4勝目を飾ってST-1クラスのシリーズチャンピオンを確定させた。

ST-2クラスは波乱続きの展開に。練習走行で一台だけ参加していたインプレッサがクラッシュ、今回もXとIXという新旧ランサーエボリューション対決の舞台となる。
クラスポールは37号車「シーケンシャルエンドレスアドバンランサー」、2番手には56号車「眠眠打破ランサー」がつけてエボIX勢が速さを見せた。

500kmの決勝は周を重ねる毎にサバイバルレースの様相を色濃くした。ランキング2位の「オーリンズ・ランサーEVO X」はマフラー脱落でオレンジディスクが提示されタイムロスを喫したばかりか、エンジントラブルに悩まされて最後はリタイア。
一方の「シーケンシャルエンドレスアドバンランサー」もエンジントラブルで終盤にリタイア、地元・東北のRSオガワ勢は決勝前のフリー走行中に30号車がエンジンブロー、運悪く直後にいた20号車が追突してしまうという不運、20号車はピットスタートを強いられた。

このように強豪勢が苦しい戦いを強いられる一方で、存在感を高めてきたのが「眠眠打破ランサー」と6号車「DIXCEL☆新菱オートEVO IX MR」。両者ともに2回のピット作業もソツなくこなしてレース終盤に突入、積み上げたマージンも最後には効いて眠眠打破ランサーが嬉しい初優勝を手中におさめた。

ST-3クラスは今回も終盤に息詰まる接戦が繰りひろげられファンを魅了した。
その主役は、チャンピオン獲得に王手をかけている「エクセディH.I.S.イングスZ」と、「TRACY SPORTS eeiA NSX」の2台。スターティンググリッドはNSXがクラスポール、ZはST-2クラスのランサーを1台挟んだクラス2番手。
序盤から接近戦を繰りひろげた両者だが、NSXがトップを守ってレースは進み、2回目のピットへ。最終スティントのドライバーはNSXが赤鮫オヤジ選手、Zは2スティント連続で佐々木雅弘選手、ピットアウトで前に出たのはZの佐々木選手。

しかし赤鮫選手が粘り強く食らいついていき、終盤には激しいテール・トゥ・ノーズの接戦に持ち込まれる。モニターに映された2台のバトルはファンのみならず他のクラスも含めたチーム関係者ですらも見入ってしまうほどの激戦。
そして遂に残り2周で赤鮫選手が佐々木選手を捕らえて逆転に成功、堂々の初優勝を飾った。対する佐々木選手も2位でフィニッシュ、「エクセディH.I.S.イングスZ」が最終戦を待たずしてシリーズチャンピオンの座を手中におさめた。

ST-4クラスは練習走行、予選と群を抜く速さを見せた「AGY ings インテグラ」が終始レースをリード。
同クラスのライバル全車を周回遅れにする圧勝で今季4勝目を飾り、シリーズランキングでもトップに立った。
Driver's Voice
松本達哉選手  
 【今回の成績 : ST-2クラス優勝 (総合5位)】
スーパー耐久に参戦するようになって5年、"苦節5年"で優勝することが出来ました!
勝因は今季から服部さん(尚貴選手)がチームに加入してくれたことと、みんなが良い車を仕上げてくれていることですね。
服部さんの加入によって、チームは服部さんが持つノウハウを色々と吸収しています。チームの一人一人が服部さんから毎日何かを教わってきていますね。
ドライバーとしては"レースの戦い方"が勉強になります。速さだけではない、駆け引きとかは耐久レースではとても重要ですからね。
チームも全体的にいい感じなので、最終戦のもてぎでも連勝を飾って、ST-2クラスを掻き乱す存在になりたいですね!

前嶋秀司選手  
 【今回の成績 : ST-3クラス準優勝 (総合8位/シリーズチャンピオン確定)】
シリーズチャンピオンを決められましたが、まだ正直なところ実感が沸かないんです。自分がドライブして最後に決めれば精神的にももっと盛り上がるのでしょうが、チェッカーを受けたスティントは乗っていなかったので・・・(笑)。
以前にチャンピオンを獲った時も、レースを終えて帰ってからみんなに「おめでとう」と言われて嬉しさが込み上げてきたので、今回もそうなのかも。
今年のシーズン、ウチが飛び抜けて速かったわけではなく、僕と佐々木(雅弘選手)が淡々と安定したタイムで走っていた結果が勝利につながったのだと思います。
最終戦はチャンピオンを決められて気楽になったので"遊びに"行きますよ(笑)!最後は接戦ではなく、ブッチ切りで勝ちたいですね!
Technical Information|テクニカル・インフォメーション
ST-3クラスのバトルはチェッカーまで注目を集めていたが、「エクセディH.I.S.イングスZ」は2回目のピットストップでタイヤ無交換作戦を実践した。
ピットでの停車時間短縮に効果的なタイヤ無交換作戦は耐久レースの作戦としては決して珍しくないが、もちろんリスクも皆無ではない。しかしグリップと摩耗性能が高い次元でバランスされているADVANレーシングスリック、ドライバーもチームも高い信頼を寄せているからこそ選ぶことが出来る作戦なのだ。
結果的には路面のオイルに乗ってのコースオフが影響して2位に留まったZであるが、チェッカー間際まで好バトルを展開した。
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