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WTCC 2007
/ Round 1 and 2
News Index
WTCC Round 1&2
開催日程
2007年3月9日(金)〜11日(日)
開催場所
クリティバ(ブラジル)
天 候
晴れ
路 面
ドライ
決勝周回数
第1戦 : 16周
第2戦 : 14周
>> Report (レポート)
>> Result (競技結果)
>> Detail (カテゴリー紹介)
2007年のFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)がブラジルで開幕を迎えた。昨年は第9戦/第10戦として7月に戦いの舞台となったクリティバ・サーキット。
2006年に引き続きコントロールタイヤとして戦いを支えるADVAN、駆動方式を問わず高い性能を発揮するためドライバーやチームからの信頼も厚く、エキサイティングな接近戦の影の立役者として評価されている。
土曜日に行われた公式予選では終盤に激しいアタック合戦が展開された。
チェッカー間際にベストラップを更新したのはアルファロメオ(N.テクノロジー)からBMWチーム・ジャーマニーに移籍したA.ファルファス選手。しかしコクピットでガッツポーズを見せたが、次の瞬間にはチームメイトのJ.ミューラー選手が0.055秒上回るタイムをマーク、ファルファス選手のポールポジションは次戦以降までお預けとなる。
明けて日曜日、今季もWTCCは2つのレースが一日のうちに行われるプログラム。
ただし、第1レースと第2レースのインターバルは昨年よりも多めに取られており、またスタート方式も第1レースはローリング方式、第2レースはスタンディング方式とされている。
WTCCはウェイトハンディコントロールが採用されているが、開幕緒戦は全車がほぼイコールコンディションで迎える。ゆえにマシンのポテンシャルとドライバーのテクニック、その両方を見極める上では重要な一戦だ。
スタートしてみると他を圧倒する強さを見せたのはBMW勢。昨年のクリティバではセアト勢が第1レースでワン・ツーフィニッシュを飾ったが、今年のクリティバではBMW勢がセアト勢をまったく寄せつけない。
序盤で3番手スタートのA.プリオール選手が2番手に浮上、ポールからスタートしたJ.ミューラー選手を追うも着実にリードを築き上げたJ.ミューラー選手がそのまま逃げきって緒戦を制した。
A.ファルファス選手も3番手でフィニッシュ、まずは表彰台をBMWが独占する形でのシーズンインとなった。
長めのインターバルを経て迎えた第2レース(シリーズ第2戦)。
第1レースの結果がスターティングリッドに反映されるが、上位8台はリバースグリッドとなるので、ポールポジションにはセアトのY.ミューラー選手がついた。
スタート直後から猛追を見せたのは第1レースで表彰台を独占したBMW勢。2周目に入る段階で既にY.ミューラー選手の後ろにはA.ファルファス選手がつけ、スリップストリームを巧く使って3周目の1コーナーでは先行、その瞬間にコースサイドを埋めた大観衆からは歓声があがる。
その後、A.プリオール選手とJ.ミューラー選手も前を行くセアト勢を激しくプッシュ。昨年のインディペンデントクラス王者・T.コロネル選手も巧みに抑えたが5周目にはBMW勢が先行、更に前をいくワークスチームのセアト勢をも10周目を前にしてパス、第1レース同様に1-2-3体制を構築。
トップのA.ファルファス選手は中盤以降は後続を大きく引き離して、故郷・クリティバの大観衆が見守る中でウィニングチェッカーを迎えた。
2番手にA.ファルファス選手、3番手はJ.ミューラー選手と続き、結果的に開幕戦は2レースともにBMWが表彰台を独占して幕を閉じた。
1969年9月3日、ドイツ生まれ。
15歳からレーシングカートに参戦、'89年にフォーミュラ・オペル・ロータスチャンピオンシップで4輪レースにデビュー。
その後フォーミュラ3(F3)にステップアップ、'93年にはマカオグランプリで優勝を飾る。翌'94年のドイツF3選手権では11勝を挙げてシリーズチャンピオン。
'95年、ドイツスーパーツーリングカー選手権にBMW320iを駆って参戦、以降FIA F3000やスパ-フランコルシャン/ル・マン/デイトナなどの24時間レース、アメリカン・ル・マンシリーズなどに参戦して多くの勝利を手中におさめる。
2002年からはFIAヨーロッパツーリングカー選手権にBMWで参戦。'04年には加えてニュルブルクリンク24時間レースでBMW M3 GTRを駆って優勝、さらにBMW 320iでマカオグランプリ・ギアレースを制するなど「BMW使い」として知られている。
WTCCには'05年の発足初年度から参戦、同年は3勝を挙げてシリーズ5位。'06年は4勝を飾りシリーズ2位を獲得した。
1983年9月3日、ブラジル・クリティバ生まれ。
'91年にモトクロスの大会に50ccのミニ・モトクロスクラスで参戦、これが初めての競技会出場となる。
'92年からはレーシングカートのブラジル国内戦に出場、圧倒的な速さを見せて頭角を表す。
'99年に故郷・ブラジルを離れてイタリアへ渡り、フォーミュラレースやレーシングカートに参戦。
本格的な4輪レース参戦は2000年からで、フォーミュラルノー、ヨーロッパF3000シリーズとステップアップ、F3000では'03年に4勝を挙げてシリーズチャンピオンに輝く。
'04年にFIAヨーロッパツーリングカー選手権(FIA ETCC)にアルファロメオから参戦、翌'05年に発足したWTCCでツーリングカー初優勝を飾る。'06年はアルファロメオで3勝を挙げて最終戦までチャンピオン争いを演じ、結果シリーズ3位を獲得。
'07年はBMWに移籍、開幕ラウンドの第2戦では故郷・クリティバで嬉しい優勝を飾りファンの声援に応えた。
クリティバ・サーキット(ブラジル)
ブラジル南部の大都市・クリティバ郊外にあるサーキットコース。
全長は3,695mの右回りコースは、前半部分は回り込むようなコーナーが多い。
最大のパッシングポイントは1コーナーと、その先のS字になる。
2007年の大会を終えた段階でWTCCのコースレコードは'06年にA.ファルファス選手が予選でマークした1分24秒761。
ADVANとしてWTCCにコントロールタイヤを供給する2年目のシーズンを迎えました。
タイヤはオーガナイザーとも相談し、昨年の実績も踏まえて同じ仕様でもう一年やることになりました。
チームも昨シーズン1年をかけてADVANに合わせて車両のセットデータを蓄積しているので、今年はその成果を発揮するシーズンになります。
開幕戦の場となったクリティバは昨年は6月開催でしたが、今年はブラジルでは夏にあたる3月です。
よって気温も30度以上あったのですが、お客さんの熱気も負けていませんでしたね。
タイヤについても暑さゆえの"タレ"が気になるところですが、何人かのドライバーから「レース中のタレも無く、とても安定していた」というコメントをもらい、安心しました。
昨年はタイヤとして大成功することが出来たと自負していますが、今年は未経験のコースも3つありますし、昨年と同じコースでも路面改修や開催時期の変更などでシビアリティが変化します。
オフィシャルタイヤサプライヤーとして今まで以上にタイヤの品質を維持し、レースで確認する作業を地道に進めていくことにしています。
また、レーシングタイヤの宿命として0.1秒でも速く走ることが挙げられます。ですから性能面でもWTCCのみならず他のレーシングタイヤにも磨かれた技術を適用して、「本物のレーシングタイヤ」を進歩させていきたいと思っています。