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BMW Familie!2008 supported by ADVAN  
 
 
[2008/09/14] BMW Familie!2008 supported by ADVAN レポート
 

BMWのオーナーが一同に集う国内最大級のイベント、BMW Familie!2008 supported by ADVANが9月14日、富士スピードウェイ(FSW)で開かれた。FSWがまるごとBMWスピードウェイに変わった1日、今回で6回目を数えるこのイベントはカーオーナーのイベントとして世界でも有数の規模を誇る。偶数回には晴れるというジンクスがあるという、今回はそのジンクス通りの快晴となった。
やっと訪れた秋の気配が富士山から吹き下ろす中、FSWのピットサイドに続々、新旧のBMWそしてオーナー自慢のチューンナップが施されたBMWが集まった。そこには、あらゆる車種のBMWが勢揃い、その姿はまさに圧巻の一言だ。エントリー車両2814台、5171人が参加。参加台数、人数ともに、これまでのBMW Familie!で最大のものとなった。

 
 

会場では、国内有数のチューニングメーカーがブースを展開、また家族でもカップルでも楽しめるようにと様々な催しがピット周辺で開かれていた。まずそのいくつかをご紹介しよう。
ADVANのピットには、世界ツーリングカー選手権(WTCC)に参戦するBMWの実車が登場、BMW 320 siが展示された。7月イギリス、ブランズハッチ・サーキットで行われた第13戦でトップフィニッシュしたJ・ミューラーの繰る320 si。足下をADVANのホワイトロゴが固めている。

     

今年は、日本では1987年のINTERTEC以来となるツーリングカーの世界選手権が10月、岡山国際サーキットで、21年ぶり開催されるというエキサイティングな年だ。その興奮を先取りした形での展示だ。
2006年から横浜ゴムのワンメイク供給となったWTCC、市販車に厳しい改造制限が加えられているこのレースでは各メーカーワークスが激しいバトルを毎回繰り広げている。世界12のサーキットを転戦する24ラウンド、この過酷な戦場でもADVANの確かな性能が実証されている。

[ADVANブース]

 

横浜ゴムのスタッフも負けてはいられないとばかり、BMWの美しいフォルムをこよなく愛する社員二人のプライベートカーが、ピットにその雄姿を現していた。その2台をご紹介しよう。
まず、BMW M3 MIYAMOTO’S STYLE

エアロ&ボディパーツは3Dデザイン。サスはKW VersionⅢ。
もちろん足下にはADVAN Sport、フロントは245/40ZR19(98Y)、リアには265/35ZR19(94Y)。ホイールはダークガンメタリックのADVAN Racing RSが精悍な印象を生み出している。真っ白なボディの各所に配置された黒のカラーリングがボディを引き締めている。 そのこだわりをオーナー宮本さんに伺った。

宮本知昭 横浜ゴム株式会社
タイヤ国内販売促進部マーケティング1グループ
グループリーダー

「なによりこだわったのは色です。黒と白のモノトーンで仕上げたかったんです。かっこいいものを組み合わせればいいかなと、自分で本とかカタログとか見て(パーツを)一つ一つ選んで組みました。
自慢はブレーキです。ENDLESS Racing MONO、鍛造のモノコック仕様のものなんです。サーキットとか行かないんですけど、ものすごく止まるようになりました」
Q、そもそもオリジナルのM3って、ものすごく良く止まるじゃないですか。
「僕もそう思ってました。(オリジナルから)替える人ってオシャレなんだろうって思ってました。それが更に止まるようになるんですね。危ないくらい良く止まります。キーって止まるようになったんで、ある意味、全部踏めなくなりました。追突されるんじゃないかって(笑)。効きすぎかなって。サイドのブラックミストの色(この仕上げが)自慢です。モノトーンの中で締まりましたね。これ、ちょっと流行るんじゃないかなって。黒とかカーボンってよくあるんですけど、この鈍く光るところが結構いけてるかなって。自画自賛ですけど」
Q、チューニング歴は?
「(スターレット)KP61で箱根を走るところから始まって、RX7~ALTEZZAに乗ってその後320(E46)からBMWをチューンするようになって、そこからずっとBMWです。やっぱ本物は違うなって思いましたね。その頃から黒系のホイーßルに白のボディっていうのが好きな組み合わせなんです」

     

Q、どこを、走るんですか?
「もう休みの日にどこか出掛けるくらい、もう本気で走るようなことはしません。そういう意味で言うともうこんな車要らねえじゃねえかって言われればそうかもしれない。まあ直線だけは早いし、でもコーナーで試す気にはなれないですね。今回は横浜ゴムの社員で2台並べてますけど、これが僕のスタイルです」

インタビュー後、ほどなく独身生活に別れを告げるという嬉しいニュースを宮本さんから聞いた。すでにこのM3だけで○百万円のチューニング費用を費やしているという、果たしてそのチューニング歴は続くのか。気になって伺うと、「その辺りは交渉中です」とのことだった。Good Luck!宮本さん。

 
     

横浜ゴムからのもう1台M3。
BMW M3 HAGIWARA’S STYLE

タイヤは横浜ゴムが日本国内での展開を担う、Continental TIREのフラッグシップモデルであるコンチスポーツコンタクト3。フロント255/30ZR20、リア295/25ZR20。本来265までのリアに295のタイヤを履く。ぎりぎりまで追い込まれたリアタイヤとタイヤホールとの間には指一本差し込むことが出来ない。それでもリミッターが効くまで走らせてもフェンダーに干渉することはないという。

ホイールは萩原さん自らが企画・開発したYOKOHAMAホイール初の金型鍛造1ピースホイール、A.V.S Model F7が装着されている。鍛造ホイールならではの硬質感を放つMODEL F7と、Ericssonのボリューム感溢れるエアロとの組み合わせが、見事なフォルムを造り上げている。

サスはKW VersionⅢにHSKのアジャスタブル・アッパー・マウントが加えられている。真っ白な革が美しいバケットシートは、BRIDE
STRADIAの特製ユニットが組み込まれている。
オーナーの萩原さんに伺った。

     
  萩原修 横浜ゴム株式会社
PC・LT製品企画部
CMP(チーフマーケティングプランナー)
「BMWをチューニングするのはこれが初めての車なんで、最初はヨーロッパのチューニングメーカーのパーツを使って正統派でいこうかなとも思ったんですけど。これまでRX7とかRX8とか国産車のチューニングに関してはかなり自分でもやってきたという自信もありましたから、BMWでは1年生ですけれど、まあ1年生ですからっていうのはちょっと違うかなと思って。今までやってきた車いじりのノウハウをこのBMWでどこまで通用するかっていうのを試しながらやったっていうのがあるので、根っからのBMWのファンからはちょっと違和感のあるチューニングに仕上がっているという気もするんですけどね。(結果的には)自分としては文句なしですね。どこのBMWよりも自分としては格好良く仕上がっているかなと。国産のパーツを中心に、例えばフロントバンパー、ステップ、リアとEricssonのパーツを使ったんです。ブレーキなどもこれまで自分が付き合ってきた日本のチューニングメーカーさんとコラボレーションというか、一緒に新しいインポートカーの車いじりの方向性を探ってみようという感じもありました。これまでの海外の、付いていて当たり前のパーツは一つも付いていないんですよ。フリークとして一人の車ファンとして作り上げた車です」。
     

車いじりには自信があるという萩原さん。会社での仕事内容を伺うと、YOKOHAMAアルミホイール全ての製品をプロデュースしているという。なるほど。タイヤの性能についても知り尽くしているのも頷ける。白のレザーシートも全て革を貼り直して作ってもらっているのだという。完全オリジナルになった証にJAPANの文字を入れた。自身のデザインするホイールも通じるJAPAN MADEに対するこだわりだという。 「自分自身の目を養うという意味でも、JAPAN MADEの良さを少しでも認識して欲しいという思いもこもっているんです」。
それぞれパーツを吟味し、ワンオフで作ったものもあるという。そのこだわりの仕上がり。感想を伺うと―
「仕上がりとしては最高です。自分としては日本一格好いいBMWが出来たかなと思ってます」。
車をここまでこだわってチューンするとこんなに楽しいものなのか、というお手本とも言える笑顔がこぼれていたのが印象的だった。

 
     

ADVAN & Studieレーシングタクシー
サーキットではもはやBMW Familieでは恒例となった感のあるADVAN&Studieレーシングタクシーが行われた。ADVANタイヤを装着したスタディのスペシャルデモカーでサーキットでのドライビングを同乗体験できるというものだ。今回はプロドライバー6人が最新のタイヤ、最新のBMW、最新のデモカーという最高の組み合わせで、それぞれの性能を引き出してみせてくれる。BMWオーナーにとってはなんとも嬉しい、そしてまたとないチャンスと言って良いだろう。数多くの人たちがそのラッキーな体験をすることができた。

     

レーシングタクシーに乗った感想を、興奮冷めやらないピットサイドで伺った。

北 聖子さん
「初めて(サーキット走行を)体験しました。やっぱりプロの運転は違うなあって思いましたね」
Q、タイヤの感じはいかがでした?
「うちもタイヤ、アドバンなんです、ホイールも。(サーキットでも)意外に乗り心地、良かったです」

 
 
  垣内 隆志さん
「BMW Familieへの参加が3回目なんですけど、去年は抽選に当たらなくて悔しい思いをしたんです。でも今回、乗れて嬉しかったです。プロのドライバーの運転に乗れるなんてなかなか他では機会がないですから。普段感じることが出来ないような車の挙動とか、迫力があって充実してました」
Q、今日のレーシングタクシーもADVANのタイヤ履いているんですが、感想は?
「僕も履いているんです、ADVAN Sport。安心感があってすごく良いですね」
     

越地重和さん
「初めての経験です。プロのドライバーの運転で、普段、経験出来ないことを経験できたんで良かったと思います。(僕自身も)車の運転が好きですし子供も車が好きなんで」。
越地さんは家族3人での同乗体験、お子さん二人にも感想を聞いてみた。
典太くん
「スピード感が凄かった。あと、コーナーとかすごかった」
つばさちゃん
「揺れがすごかった。怖くなかったし、楽しかった」。
初めてのサーキット体験に目をきらきらと輝かせていた二人だった。

 
 
  Studieサーキットバス
レーシングタクシーと並走するサーキットバスが今回も走った。サーキットの走行をゆったりと走るバスで体験し、また脇を走り抜けるタクシーの迫力を身近で感じてもらおうという企画。レーシング体験にはちょっと腰が引けるという方にも好評の体験だ。
     

取材メモ
サーキットタクシー、バスに乗る数百人がピットを出入りするという、サーキットにとっては他にはない状況。レースではないが、決して簡単なイベントではない。ピットロードには、ひっきりなしに車が行き交う。ピットに続く通路には乗車待ちの人の列、慣れないフルフェイスのヘルメットを被ると視界も限られている。安全に進行するために横浜ゴム、スタディーの各スタッフが細心の注意を払いながら誘導している。集まった数多くのBMWファンにとっては嬉しい限りの数々のイベントだが、その陰で全体を進行し、かつ安全を確保していたのは「みんなに安全に、楽しんで欲しい」と願う各スタッフの活躍だったことをレポートさせていただこうと思う。
さあ、いよいよ2000台を越えるBMWをサーキット内に誘導するという最も困難かつ、他に類を見ない大イベントが始まる。

     

サーキット大パレード
スケジュールからやや遅れて15:10頃、参加者のBMWオーナーの自慢の愛車が続々とコースイン。

 
 
  パレードの準備が始まった。その車列はピットにまず4列で並び、富士スピードウェイの全長4,563mのコース上に次々と走り込んでいく。先導車が最終コーナーを立ち上がってきてもまだピット内には、BMWの車列が連なっている。
やがてスターティンググリッドからさらに第1コーナー手前、ピットロードの出口付近に先導車が止まりパレード参加の車がいよいよ並ぶことになった。それぞれオーナーが愛でてやまない車が誇らしげにホームストレッチに並ぶ。その列は最終コーナーまで連なった。なかには2頭の愛犬も同乗という車もある。コース上ではそれぞれオーナーが自慢の愛車や居並ぶBMWの姿を写真に収めていた。
 

これまで、これほどのBMWが一同に並ぶことがあっただろうか。1台1台がそれぞれ、走る喜びをこよなく愛するオーナーの自慢の1台なのだ。世界でも稀という規模のオーナーイベントのクライマックスが訪れた。
いよいよ、パレードラン。今回のパレード参加は878台。コース上を埋め尽くすBMWが第1コーナーから走り出した。次々とコースイン。続々とコースを埋める。第1コーナーから下りの第2コーナー、ヘアピン、そして最終コーナーへ。FSWはまさにBMWに埋め尽くされた。

 
 
  「走る喜び」、それを支えるADVANの高性能とチューンナップ。
BMWを愛する人たちが一同に集い、様々なスタンスで自由に楽しむことが出来る。サーキットを埋め尽くした車一台一台に、どこかゆったりとしたゆとりにも似た「走る喜び」が満ちた瞬間だった。BMW Familie!2008 supported by ADVANの幕が今回も静かに幕を閉じた。

《取材:山田蕉寛》