−2008年の東日本シリーズを振り返って、どんな一年でした?
土屋選手 :
第2戦以降、昨年のチャンピオンである位高敬選手が参戦されなかったことが大きかったですね。開幕戦で位高選手に勝てたことが自分には大きな自信につながっただけに、その後も勝負したかったです。
−結果的には全てポール・トゥ・ウィンで開幕4連勝でした。
土屋選手 :
4連勝でチャンピオンを獲得できましたが、シリーズを通じてモチベーションが下がったり、自分自身のスキルアップを怠るようなことはありませんでした。
ただ"ライバル不在だから勝てた"と言われたくなかったこともあり、常にコースレコードの獲得に主眼を置きました。例えレースで競い合いが無かったとしても、レコードタイムを残せば自分の速さはアピール出来ると考えたからです。
もてぎとSUGOではコースレコードを残すことが出来たので、自分でも成長出来たという実感がありますね。
−具体的に成長したと思えるポイントは?
土屋選手 :
昨年以上にコーナーへの進入でブレーキを我慢してアグレシッブに攻めることが身につきました。
最初は「ハイスピードで進入してスピンしかけても、何とかなるだろう」と深く考えずに突っ込んでいったのですが、やってみたら自分の本能で何とかマシンをコントロール出来るということに気がつきました(笑)。
また、ドライビングスキルが上がったことに伴って、精神面の成長も果たしていると思っています。
−日本一決定戦は惜しくも2位でしたが。
土屋選手 :
決勝は雨になりましたが、実は自分は雨のレース経験がとても少ないんです。
スタートから序盤の3周くらいは思ったように走れなくて辛かったですね。花岡選手に先行された後、松本武士選手を抑えきれたことが奇跡的、と言えるくらいです。
スタートして1コーナーまでは「これは勝てる!」と思ったのですが、3コーナーあたりで「
あれっ!?」となってしまって。こちらが思ったように曲がれないのに、花岡選手は何事も無かったように横に並んできた。「どうして花岡選手は、あんなに曲がれるんだ?」と不思議でしたね。
終わってみての反省は、フォーメーションラップが下手だったな、と。タイヤをもっと上手く温める方法を身につけなければならないと痛感しました。
−2009年に向けての抱負は?
土屋選手 :
2008年シーズンを通じて色々なことを学び、身につけてきました。日本一決定戦では松本選手との2位争いを通じて「レースの駆け引き」も経験しました。
来年の活動についてはまだ未定ですが、フォーミュラでもツーリングカーでも、とにかくF4レベルと同等かそれ以上のレースに出場することが第一。何よりも「レースを引き続きやっていきたい」と強く思っています。