■N3クラス : 早川太一 選手
今年のJAFカップでN3クラス6位に入賞した早川太一選手は、34歳にしてジムカーナ歴2年目という初心者ドライバーだ。しかし、ジムカーナ歴は短いながらも今年のJMRC中部北陸シリーズでRN3クラスチャンピオンを獲得、東海シリーズでも3位入賞という実力の持ち主でもある。その実力と本人の意欲を買われ、JAFカップに中部地区の推薦枠としてエントリーしてきた。
もともとアルテッツァでミニサーキットなどを楽しんでいたという早川選手だが、「サーキット走行会やジムカーナの練習会などに参加しているうちに、競技をやりたいという気持ちが強くなって」と、2012年のキョウセイジムカーナシリーズに出場。その後、JMRC中部の東海シリーズに1戦だけスポット参戦したが、結果は15台中14位。最下位の選手はパイロンタッチペナルティで、タイムとしては早川選手が最下位だった。
この経験が早川選手の闘志に火をつけた。2013年の東海シリーズ2戦目でいきなり2位を獲得し、頭角を現し始めた。「僕は練習ではなく勝負がしたい。1本目からタイムを出す勝負勘が欲しいのです。だから、今年はとにかく出られるだけ試合に出ようと思って、色々な大会に出るようにしています」。
実際に、東海シリーズ、北陸シリーズ、近畿ミドル戦、G6ジムカーナといった各イベントに積極的に参戦し、土日の遠征だけで2万kmを突破。北陸シリーズチャンピオンの他に、東海シリーズはシリーズ3位、中部地方選手権の最終戦では8位。そして今回のJAFカップでは、第2ヒートでパイロンタッチを喫するも、第1ヒートのタイムで見事6位入賞を果たしている。
ちなみに、これだけの競技会に出場しながら、なんとタイヤはシーズンイン時に購入したADVAN NEOVA AD08Rの1セットのみという。「当然、新品タイヤの方がタイムは出ますが、溝はまだまだありますし、シーズンを通じて十分に走れました。ライフの長さも僕にとっては魅力ですね」と早川選手。
「2014年は中部地方選手権にステップアップしますが、東海シリーズのチャンピオンも狙いたいですね」と意欲を燃やす早川選手。ジムカーナ3年目となる2014年の活躍にも期待したい。