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JAF-CUP Gymkhana
開催日
2013年11月10日
開催場所
幸田サーキットYRP桐山
(愛知県)
天 候
路 面
ウェット
参加台数
187台
(ヨコハマタイヤ装着車 65台)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
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地方選手権から選出されたドライバーと全日本上位にランクインしたドライバーが一堂に会すJAFカップオールジャパンジムカーナ/JMRC全国オールスタージムカーナが、愛知県幸田サーキットYRP桐山を舞台に開催された。参加台数は、全日本戦を含めても今季最多となる187台を集め、盛り上がるとともに、各クラスとも緊迫した戦いが繰り広げられた。

決勝前日の公開練習はドライ路面での走行となったが、日曜日の決勝は朝から雨の予報。そのため、コースレイアウトは降雨を予想した主催者がウェットコースを採用し、サーキットコースの約半分を使用。スタート直後はコース中間の島を回ってUターンし、最終コーナー手前で180度ターンや360度ターンをこなし、フィニッシュ直前には8の字ターンを行うという、ハイスピードながらテクニカルセクションも織り込むレイアウトとなった。

第1ヒートは、ゼッケン1がドライ路面でスタートするものの、PN1クラス中盤から予報どおり降り始めた雨の影響により、PN2クラスの中盤を過ぎる頃には、完全なウェット路面となった。だが、第2ヒートが始まると雨脚が徐々に弱まり、前半ゼッケンのクラスは第1ヒートのタイムが決勝タイム、中盤から後半ゼッケンのクラスは第2ヒートが決勝タイムという路面状況となった。

そのような状況の中、第2ヒートで見事な逆転劇を演じたのがDクラスの小林キュウテン選手だ。今シーズンは、初の全日本タイトルを獲得した小川謙輔選手の指南役に徹していた小林選手だったが、今回は全日本戦のDクラスが今年限りで終了することもあり、最後の戦いに出場してきた。マシンは、今年のタイトルを獲得した小川選手とのダブルエントリー。2012年チャンピオンの小林選手と、今年Dクラスラストタイトルを獲得した小川選手との子弟対決ともなった。

注目の第1ヒートは、小川選手がヘビーウェットの路面を冷静に走り切りトップで折り返す。一方、小林選手はスタート直後の水たまりに足を取られまさかのコースオフ。なんとかコースに復帰してゴールするものの、順位は最下位、完全に出遅れる格好となった。今年の開幕戦以来の出走となる小林選手は、「やはり現役ドライバーは走りの精度が高いし速い。それに、久しぶりの実戦でこれほど緊張してスタートしたことはありませんでした」と語るほどプレッシャーを感じていた。

だが第2ヒートは、これまでに7度のチャンピオンを獲得経験のある小林選手が、その本領を発揮する結果となった。すでに雨は止んでいたものの、路面状況はウェット路面のままだ。その状況で小林選手は、「レイン用タイヤを選択する選手もいたけれど、コース上には水たまりもなくなっていた」と、スリックタイヤを選択。「とにかくタイヤを縦に使い、確実にトラクションをかけて走ることだけを考えた」という走りは、それまでトップだった小川選手のタイムを2秒近く上回るベストタイムをマーク。見事に最後のDクラス制覇を成し遂げた。

第1ヒートはドライ路面だったPN1クラスは、2年連続通算5度目の全日本タイトルを獲得した喜多治人選手がクラス唯一となる1分4秒台のベストタイムをマーク。ウェット路面となった第2ヒートではそのタイムを破る選手が現れず、見事全日本チャンピオンとJAFカップ優勝という2冠を達成した。

全国各地の86/BRZが割拠するPN3クラスは、全日本シリーズランキング2位の森嶋昭時選手がウェット路面の第1ヒートでトップタイムをマーク。ハーフウェットとなった第2ヒートはベストタイムの更新ラッシュが続いたが、森嶋選手は「第2ヒートは雨脚も弱くなっていたので、第1ヒートよりもさらに攻めました。ゴールまで落ち着いてトラクションをかける走りを心がけ、自分でも満足できる走りができました」とベストタイムを更新。自身にとっては通算5度目のJAFカップ優勝を手にした。

PN4クラスでは、2013年関東チャンピオンを獲得した小野田了選手が第1ヒートでベストタイムをマークする。だが、第2ヒートに入ると「地元開催となった全日本最終戦で負けてしまったので、どうしても今シーズン中にリベンジしたかった」と気合いの入る全日本ランキング2位の角岡隆志選手が逆転。昨年に続き、2年連続でJAFカップ優勝を獲得した。

N1クラスは、全日本タイトルを獲得した平田裕三選手が「今年はN1クラス最後の年なのでJAFカップも獲りたい」と、第1ヒートをトップで折り返す。第2ヒートは、「今日は1日中雨の予報なので、第1ヒートトップであればもう安心だと思っていたら、第2ヒートは雨がやんで次から次へとベストタイムが更新されたのでかなり焦りました。それでも逆転できると自分を信じて攻めました」と、その言葉どおり再逆転を果たして優勝。全日本チャンピオンとJAFカップ優勝の2冠を達成した。

N3クラスは、全日本ランキング6位の上本昌彦選手が「2005年からJAFカップには毎年出場していますがなかなか優勝できず、JAFカップで優勝することを目標に頑張ってきました」と、両ヒートを制する速さを披露。8年越しで念願の目標を達成し、表彰式でも感激の涙を見せていた。

SA1クラスは、昨年までPN1クラスに参戦していた東北の「走るアナウンサー」として知られている工藤典史選手がシビックに乗り換え、東北地区チャンピオンの肩書きを引っさげての登場となった。その工藤選手は第1ヒートを3番手で折り返すが、第2ヒートで見事な逆転を果たして優勝。2002年に当時のA2クラスで優勝して以来、2度目のJAFカップ優勝を手にすることとなった。
 
Driver's Voice
喜多治人 選手
 【今回の成績 : PN1クラス 優勝】
幸田サーキットを走るのは2007年の全日本戦以来なので、正直あまり良く覚えていないんです(笑)。ただ、今回のコースレイアウトはストレートありターンありで、なかなか面白いと思いました。
ドライの第1ヒートでは少しだけミスしましたが、ほぼ問題なく走れたのが良かったのでしょう。第2ヒートは完全にウェットだったので、第1ヒートにタイムを出しておいてホッとしました。
森嶋昭時 選手
 【今回の成績 : PN3クラス 優勝】
ウェット路面はアクセルワークのさじ加減がタイムを出すポイントだと思うのですが、今回はうまく走れたと思います。
ADVAN NEOVA AD08Rは路面とのマッチングも良く、ウェット路面でも高い性能を発揮してくれました。JAFカップを獲ったのはこれで5度目ですが、何度獲っても嬉しいですね(笑)。
2013年は全日本タイトルを獲得できませんでしたが、個人的には良いパフォーマンスを発揮できたと思っています。来年こそはぜひ全日本タイトルを獲得したいと思います。
角岡隆志 選手
 【今回の成績 : PN4クラス 優勝】
第1ヒートはヘビーウェットのなかマシンセッティングをドライのままスタートしてしまい、思ったほどタイムが伸びませんでした。そこで第2ヒートはウェットセッティングに変更したのですが、午後は雨が上がってしまい焦りました。でも路面にはうまくセッティングが合っていたようですね。
装着したADVAN NEOVA AD08Rはしっかりとグリップしてくれましたし、思い切って攻めることができました。
平田裕三 選手
 【今回の成績 : N1クラス 優勝】
今回は第1ヒートからウェットでしたし、路温も低かったのでADVAN A050の低温向けのG/2Sコンパウンドを選びました。全日本とは違いJAFカップは第2ヒートでタイヤを変更していいルールなのですが、第2ヒートは条件によっては高温向けのG/Sコンパウンドの使用も考えました。でもまだ路面はかなり濡れていましたし、第1ヒートと同じG/2Sコンパウンドを選択したのが大正解でしたね。最後までしっかりとグリップを発揮してくれたのが勝因だと思います。
JAFカップを獲得したのは4度目ですが、今回で3年連続なので嬉しいです。
上本昌彦 選手
 【今回の成績 : N3クラス 優勝】
幸田サーキットは自分のホームコースで、よく走りに来ています。ただ、今回のような気温が低い時期、しかもこれほどの雨は経験がなかったので、過去のデータはあまり役に立ちませんでした。
タイヤはADVAN A050の低温向けのG/2Sコンパウンドを選びました。第2ヒートは、しっかりとトラクションをかけることを心がけた走りができ、うまくタイムが出たと思います。
工藤典史 選手
 【今回の成績 : SA1クラス 優勝】
EK9シビックは今年から乗り換えましたが、昔から憧れていた車種だったので、いつかは乗りたいと思っていたクルマです。そんなクルマで勝つことができ、本当に感無量です。
タイヤはADVAN A050の低温向けのG/2Sコンパウンドを選びましたが、想像以上にグリップしてくれたので思い切って走ることができたと思います。
小林キュウテン 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝】
正直、この1年で小川(謙輔)選手は本当に速くなりました。なので、今回は彼に勝てないかもしれないと思っていました。ただ、今回はウェット路面で難しいコンディションだったので、多少経験値が高い自分に分があったのかもしれませんね。勝負をかけて使用したスリックタイヤがしっかりとグリップしてくれたのが勝因です。
Dクラスの最後を有終の美で飾ることができて嬉しく思っています。
 
FEATURED DRIVER
■N3クラス : 早川太一 選手

今年のJAFカップでN3クラス6位に入賞した早川太一選手は、34歳にしてジムカーナ歴2年目という初心者ドライバーだ。しかし、ジムカーナ歴は短いながらも今年のJMRC中部北陸シリーズでRN3クラスチャンピオンを獲得、東海シリーズでも3位入賞という実力の持ち主でもある。その実力と本人の意欲を買われ、JAFカップに中部地区の推薦枠としてエントリーしてきた。

もともとアルテッツァでミニサーキットなどを楽しんでいたという早川選手だが、「サーキット走行会やジムカーナの練習会などに参加しているうちに、競技をやりたいという気持ちが強くなって」と、2012年のキョウセイジムカーナシリーズに出場。その後、JMRC中部の東海シリーズに1戦だけスポット参戦したが、結果は15台中14位。最下位の選手はパイロンタッチペナルティで、タイムとしては早川選手が最下位だった。

この経験が早川選手の闘志に火をつけた。2013年の東海シリーズ2戦目でいきなり2位を獲得し、頭角を現し始めた。「僕は練習ではなく勝負がしたい。1本目からタイムを出す勝負勘が欲しいのです。だから、今年はとにかく出られるだけ試合に出ようと思って、色々な大会に出るようにしています」。

実際に、東海シリーズ、北陸シリーズ、近畿ミドル戦、G6ジムカーナといった各イベントに積極的に参戦し、土日の遠征だけで2万kmを突破。北陸シリーズチャンピオンの他に、東海シリーズはシリーズ3位、中部地方選手権の最終戦では8位。そして今回のJAFカップでは、第2ヒートでパイロンタッチを喫するも、第1ヒートのタイムで見事6位入賞を果たしている。

ちなみに、これだけの競技会に出場しながら、なんとタイヤはシーズンイン時に購入したADVAN NEOVA AD08Rの1セットのみという。「当然、新品タイヤの方がタイムは出ますが、溝はまだまだありますし、シーズンを通じて十分に走れました。ライフの長さも僕にとっては魅力ですね」と早川選手。

「2014年は中部地方選手権にステップアップしますが、東海シリーズのチャンピオンも狙いたいですね」と意欲を燃やす早川選手。ジムカーナ3年目となる2014年の活躍にも期待したい。
 
TECHNICAL INFORMATION
2007年の全日本以来の開催となる幸田サーキットは、全日本ドライバーの多くは久々の走行でデータが少なく、地元ドライバーに地の利があるコースでもある。通常営業時にはカート走行もあることから、2ストロークエンジンを搭載したカートのオイル飛散による路面への影響もわずかに見られた。

決勝日は徐々に雨粒が落ち始め、PN2クラス以降の路面は完全なウェット状態となった。しかし第2ヒートに入ると徐々に晴れ間が見え、N2クラス以降はウェットからハーフウェットへと変わっていった。

路面温度が低いことも重なり、ほとんどのドライバーが低温からグリップを発揮するADVAN A050のG/2Sコンパウンドを選択。PNクラスでは抜群の排水性とグリップを発揮するADVAN NEOVA A08Rも真価を発揮し、難しいコンディションながらもヨコハマタイヤ装着車が7クラスを制覇する結果となった。
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