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JGC Round 1
開催日
2013年3月10日
開催場所
鈴鹿サーキット・南コース
(三重県)
天 候
晴れ 一時 雨
路 面
ドライ → ウェット
※SCクラスの2本目以降はウェット
参加台数
165台
(ヨコハマタイヤ装着車 54台)
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今シーズンもいよいよ全日本ジムカーナ選手権が開幕した。
開幕戦の舞台は鈴鹿南サーキット。本来ならば2011年も鈴鹿南で開幕する予定だったが、東日本大震災の影響で中止となったため、実は1992年に全日本ジムカーナ選手権がシリーズ化されて以来、鈴鹿南で開幕するのは今年が初めてとなる。
というわけで、この時期の鈴鹿南の気温がどうなるかは誰もが未経験だったが、公開練習日の土曜日はとても3月上旬とは思えない陽気で、気温も20度近くまで上昇。予報では決勝が行われる日曜に多少気温が下がると言われていたが、路面温度がどのあたりになるかを予想することも選手を悩ませることとなった。

開幕戦のパドックで最も話題となったのが、ADVAN NEOVA AD08Rの登場だ。今年1月に開催された東京オートサロンで横浜ゴムが発表したこのタイヤは、従来のADVAN NEOVA AD08の性能をさらに向上させたものだ。発売が3月8日と、全日本ジムカーナ選手権の開幕戦に間に合う絶好のタイミングだったため、PN部門各クラスのヨコハマタイヤユーザーたちが一斉に投入してきた。

当然、その性能は注目の的で、ライバルたちは戦々恐々としていたが、まさにそのとおりの結果を発揮することとなった。
特に注目されたのは、今年新たに設定されたPN3クラスだ。トヨタ86/スバルBRZが主力マシンとなるこのクラスに、'08、'09、'11年とこれまで3度のSA2クラスチャンピオンを獲得してきた森嶋昭時選手がトヨタ86に乗り替えて移籍。さらに昨年N4クラスランキング6位の稲木亨選手も、トヨタ86で戦いの場をPN3クラスに移した。

そしてギャラリーの熱い視線を集める第1ヒートでは、森嶋選手がトップタイムをマーク。
「トヨタ86はこれまで乗ってきたRX-7に比べてパワーが少ないので、タイムの出し方が難しい面もありました。でも、現状では大分セッティングも煮詰り、新しいタイヤもかなりフィーリングが良いです」と語る言葉どおり、生き生きとした走りを披露。稲木選手も3番手タイムをマークし、いきなりADVAN NEOVA AD08Rの実力を見せつける。

第2ヒートも森嶋選手は「路面が良くなっていたので、タイヤもスタートから抜群のグリップを発揮してくれました」とさらにタイムアップ。見事ADVAN NEOVA AD08Rのデビューウインを飾ることとなった。
また、稲木選手も同じくタイムアップを果たして3位に入賞。4位にもADVAN NEOVA AD08Rを装着する小川国大選手が入賞し、ADVAN NEOVA AD08Rのデビュー戦からその性能の高さを披露することになった。

今年からPN4クラスとなった4WDクラスでも、ADVAN NEOVA AD08Rの強さが炸裂する。
昨年は惜しくもランキング2位に終わった岡野博史選手も、当然ながらADVAN NEOVA AD08Rを装着。第1ヒートはチームメイトでもある2番手の新井範正選手を2秒近く引き離すタイムをマーク。しかし最終パイロンで痛恨のパイロンタッチをしてしまう。
「スタートしたら土曜日の練習走行の時に比べて多少路面が滑る感じがしたので、抑え目に走ったんです。そうしたら最後の左ターンのブレーキングを早く踏みすぎて、フロントがインに入りすぎてしまった」と、らしくないミス。
だが、もちろんそれで終わる岡野選手ではない。第2ヒートは「もうバッチリでした。マージンは取って走りましたけれど(笑)」と余裕の笑顔でベストタイムを更新して逆転優勝を果たした。
2位には新井選手が入賞し、3位には遠藤康浩選手、4位にも昨年の最終戦で全日本初優勝を遂げた角岡隆志選手が入り、ADVAN NEOVA AD08Rが上位4台を独占する結果となった。

ADVAN NEOVA AD08Rの活躍はそれだけではない。PN1クラスでも、ディフェンディングチャンピオン喜多治人選手と昨年ランキング2位の鵜飼洋一選手がADVAN NEOVA AD08Rを装着した。
第1ヒートは喜多選手がベストタイムをマークしてトップで折り返す。ところが第2ヒートは「ターンで回し切れなかった……」とまさかのタイムダウンで7位。だが、代わって鵜飼選手が「1本目は踏み切れていなかったので2本目はガンガン攻めました」という走りでベストタイムを更新して逆転優勝。

PN部門は4クラス中3クラスでADVAN NEOVA AD08Rが制するという鮮烈のデビュー戦となった。

一方、ADVAN A050を使用するクラスでもADVAN勢の活躍が光った。
N3クラスでは、昨年はSA2クラスで戦っていたエキシージを駆る若杉将司選手が、「クラスが変わったので、絶対に開幕戦は優勝しようと思っていました」という言葉どおりの気迫のこもった走りを披露。
「クルマは快調。運転はミスがありましたが90点というところでしょうか。満足な走りができました」と、移籍後初となる優勝を手にした。

SA1クラスでは「今年はシーズンイン前にしっかりメンテナンスとセッティングを行いました。その効果が大きかったですね」と語るEK9シビックを駆る志村雅紀選手が、第1ヒートからベストタイムをマーク。
ディフェンディングチャンピオンの斉藤邦夫選手は「花粉症が酷くて……」と今回は精彩を欠いたが、志村選手は第2ヒートもさらにタイムアップを果たし、そのまま逃げ切り優勝。うれしい全日本初優勝を飾った。

SA2クラスでは、昨年優勝を逃した大会がわずかに1戦というほぼ完璧なシリーズ展開でタイトルを獲得した柴田優作選手が、1ヒートから2番手を2秒近く引き離すスーパータイムで折り返す。
「クルマの仕様は大きく変えていませんが、少しでも速くなるように新しいことにもチャレンジしています」と柴田選手。
第2ヒートでもさらにタイムアップし、第1ヒート2番手の新井大輔選手が第2ヒートではタイムダウンを喫したこともあって、柴田選手が両ヒートを制する完全優勝。今年もタイトルに向けていいスタートを切った。

2014年より規定が変わり、今年で最後のシーズンとなるのがDクラスだ。当然ながら絶対チャンピオンの小林キュウテン選手の動向が気になるが、残念ながら今回の大会を最後にDクラスのシートを降りることになった。
「第2戦からは関東チャンピオンの小川(謙輔)くんにシートを譲り、自分はあくまでアドバイザーとしてサポート役に徹します」と発表。
これまでDクラスの牽引役でもあったキュウテン選手。今回は小川選手とのダブルエントリーで出場し、第1ヒートでは惜しくもパイロンタッチ、第2ヒートは運悪く雨が強くなったことでスピンに終わったが、表彰式ではキュウテン選手のもとに多くの選手たちが集まり、これまでの活躍と功績に敬意を表し花束を贈呈するとともに記念写真を撮るなど、Dクラスラストランが惜しまれた。
 
Driver's Voice
鵜飼洋一 選手
 【今回の成績 : PN1クラス 優勝】
ADVAN NEOVA AD08R、良いですね。ステアリングインフォメーションがすごく分かりやすいタイヤだと思いました。
普通は全開で抜けられないS字も、全開で行けるって思わせるほどです。荷重をかけてからタイヤをつぶしてグリップを待つ感じがあるタイヤに比べ、ADVAN NEOVA AD08Rはステアした瞬間からグリップしてくれる感じがあります。ハンドルを切り足してもタイヤが逃げずに着いてきてくれて、すごく頼もしい感じがしました。
森嶋昭時 選手
 【今回の成績 : PN3クラス 優勝】
ADVAN NEOVA AD08Rは、路面温度が低くてもすぐに高いグリップを発生して踏ん張ってくれますし、特にハンドルを切った時のレスポンスが格段に向上していると思います。剛性が上がってしっかり感もアップしているので、空気圧のセッティングはやや低めとしましたが、そのあたりは今後いろいろなコースでテストを重ねていきたいと思います。
クルマのセッティングもかなり良い感じに仕上がってきて、現状で95点くらいのレベルまで来ました。今回の優勝がフロックと言われないように次も頑張ります。
岡野博史 選手
 【今回の成績 : PN4クラス 優勝】
1本目は最後のターンでパイロンタッチをしてしまいましたが、2本目は少しマージンも取ってしっかり修正できました。
ADVAN NEOVA AD08Rの感触がすごく良く、従来モデルに対して運転を変えなきゃいけないとか、特殊なファクターはないと思います。それだけ乗りやすいタイヤに仕上がっていると思いますね。自分自身でもクルマのセッティングをADVAN NEOVA AD08の時と変えずに走ったのですが、違和感はありませんでしたから。
若杉将司 選手
 【今回の成績 : N3クラス 優勝】
タイヤは4輪ともADVAN A050のG/2Sコンパウンドを装着しました。土曜日は気温が高かったのでG/Sかとも思いましたが、決勝の天気を見たらG/2Sコンパウンドで間違いないと確信しました。お昼に少し雨が降りましたが、自分は1本目トップだったので焦りはありませんでした。
タイトル獲得のためには開幕戦を獲るのはすごく大事なことだと思っているので、今回の優勝は価値ある1勝だと思っています。
志村雅紀 選手
 【今回の成績 : SA1クラス 優勝】
今回使用したタイヤはADVAN A050で、フロントがG/Sコンパウンド、リヤにG/2Sコンパウンドを選択しました。決勝では土曜日の公開練習より気温も低くて、2本目はもっと気温が下がりましたけれど、G/Sコンパウンドでもしっかりグリップしてくれました。
今回はアルボーさんで足まわりをフル・ピロボールにしてもらったんですが、これでレスポンスが圧倒的に良くなりました。
自分は全日本初優勝した時は表彰台で絶対ガッツポーズしようと思っていたんですが、あまりにうれしすぎて何もできませんでしたね(笑)。昨年はシリーズ4位だったので、今年はぜひそれ以上の成績を残したいと思います。
柴田優作 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
今回もヨコハマタイヤの優秀性を見せつけることができてうれしく思っています。
使用したのは4輪ともADVAN A050のG/2Sコンパウンドです。2本目はもっとタイムアップできれば良かったんですけどね。路面温度は低めでしたが、その点に関してはまったく問題ありませんでした。土曜日はもっと路面温度が高かったですが、その時にG/2Sコンパウンドを試してみたんです。でもしっかりタイムも出ていましたし問題ないと判断しました。なので、決勝ではベストマッチングだったと思います。
タイヤだけじゃなく、クルマも運転手もばっちりでしたし、次も期待していてください。
小林キュウテン 選手
 【今回の成績 : Dクラス 5位】
いやぁ、1本目は気持ち良く走れましたね。パイロンタッチはしてしまいましたが、ペナルティの5秒を差し引けば大きくタイム差もつけられましたし、その意味では自分の中では100点の走りでした。2本目は雨が酷くなってきて、スリックのままだったのでスピンしてしまいましたが、最後のDクラスを十分に楽しみましたよ。
自分はもうこれが最後ですが、今シーズンはシートを譲る小川くんのサポートに徹します。もしどこかで見かけたら、また声をかけてくださいね(笑)。
 
FEATURED DRIVER
■PN4クラス : 新井範正 選手

今回、PN4クラスで岡野博史選手に次いで2位に入賞したのが新井範正選手だ。ジムカーナ歴13年という新井選手は、昨シーズンは九州ラウンドで全日本初優勝も飾り、シリーズランキングも3位に入った実力者だ。

「ジムカーナは学生の時に自動車部に入部して始めました。自分は岡野選手と同じアルファのクラブ員なのですが、たまたま学生時代に学校がアルファに近くて、たまたまヘルメットを買いに行ったら社長の中村(誠司)さんにジムカーナを教えてもらったのが、ジムカーナを始めるきっかけでした」

と語る新井選手は、ジムカーナを始める前はR32型のスカイラインGT-Rに乗っていたが、ジムカーナをやるためにシティに乗り換えたという。
その後、ランサーに乗り換え、2011年に全日本選手権にステップアップしてからは当時のPN3クラス(現行のPN4クラス)に挑戦、初年度は全戦には出場せず、ランキング6位となった。

「ジムカーナって完熟歩行をしただけで初めてのコースレイアウトを攻めなきゃいけないじゃないですか。コースに慣れてからなら誰でもタイムは出せると思うんです。でも、歩いただけでタイムを出すのが難しいし、また面白い。その人のインスピレーションやセンスが問われる競技だと思います」と、ジムカーナの魅力を語る新井選手。

今シーズンは再びシリーズ3位以内と、また全日本選手権2勝目が目標だと言う。ぜひともその目標が達成できるよう頑張ってもらいたいものだ。
 
TECHNICAL INFORMATION
開幕戦に間に合うようにと開発を続けてきたADVAN NEOVA AD08Rが、デビュー戦でPN部門3クラスを制するという高い戦闘力を確認することができた。
ADVAN NEOVA AD08Rは、従来まではグリップをゴムに頼る部分があったが、今回は構造を最適化してタイヤ全体で荷重を支えるという方向性の設計となっている。そのため、内圧のセッティングを従来モデルに比べて10〜20kPa程度下げて使うこともできる。空気圧のセッティング幅が広がったということも、選手にとっては好材料のひとつとなっている。
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