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JDC Round 5
開催日
2013年7月28日
開催場所
サーキットパーク切谷内
(青森県)
天 候
曇り のち 雨
路 面
ハーフウェット → ウェット
参加台数
122台
(ヨコハマタイヤ装着車 34台)
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全日本ダートトライアル選手権も後半戦に突入。、第5戦は青森県八戸市にほど近いサーキットパーク切谷内で開催された。レイアウトは同コースをフルに使った設定だったがスタート直後にヘアピンを設けたり、コース中盤には中央の島回りを設けるなど、通常の切谷内のコースでは設定されないレイアウトも組み込まれ、難易度が高く、なおかつ選手、ギャラリーとも飽きさせない工夫が凝らされていた。

それ以上に選手たちを悩ませたのが天候だった。東北地方は大会数日前から比較的雨が多かったうえ、決勝当日のスタート時は上がっていたものの、早朝の降雨で路面はハーフウェット状態。前日の公開練習後に再びライン上に飛ばされた砂利を敷き詰める作業も実施しており、決勝の第1ヒートはとても滑りやすい路面となっていた。

もともと切谷内のコースは非常に締まっており、轍がほとんどできない良好な路面なのが特徴だ。もし晴れてドライ路面になれば、第2ヒートは舗装向けラリータイヤがマッチするほどの「パンパン」な路面になる。第1ヒートは曇り空だったものの雨は降らなかったことで、第2ヒートは大幅タイムアップが期待された。
ところが、午後になり第2ヒートがスタートする頃からポツポツと雨が降り始め、先頭のPNクラス終盤になる頃にはすでにかなりの雨量となってしまった。この雨がどう勝負に影響するかも注目された。

選手はもちろん、ギャラリーも注目するDクラスは、第1ヒートに1年以上のブランクから復帰してきた2011年のDクラスチャンピオン宮入友秀選手がベストタイムを更新した。
だが、終盤ゼッケンになり谷田川敏幸選手がさらにベストタイムを更新。宮入選手を1秒近く引き離し、唯一1分30秒を切るスーパーベストタイムをマーク。結局、第1ヒートは谷田川選手がトップ、宮入選手が2番手というヨコハマタイヤユーザーのワン・ツー体制で折り返す。

第2ヒートでは、序盤から中盤にかけてかなり強い雨が降ったが、SA2クラスが走行する頃から再び雨足が弱くなった。これが逆に路面をさらに滑りやすくさせることになる。雨が降っている時点では、ライン上の砂利は水で流され、締まった路面が露出することでウェットターマックのようなグリップを発揮するのだが、水が流れなくなったことで砂利や土が残ることになってしまうからだ。
だが、谷田川選手は第1ヒートに舗装向けラリータイヤであるADVAN A036を装着。第2ヒートも「路面は舗装に近い状態でしたし、ADVAN A036でも十分にグリップしてくれると信じていました」と同じタイヤを選択。惜しくもタイムアップはならなかったが、第1ヒートのタイムで逃げ切り優勝。開幕戦に続き今季2勝目を挙げ、シリーズリーダーの座を死守した。2位にも第2ヒートにADVAN A036を選択した宮入選手が入り、ヨコハマタイヤユーザーのワン・ツー・フィニッシュを達成した。

一方、SA2クラスでは「自分のマシンとこのコースの相性はこのタイヤが合っていると思いました」と語る荒井信介選手が、両ヒートともADVAN A053の215/60R15サイズを選択。これが当たって、第1ヒートからベストタイムをマーク。
「コース上には水溜りが多かったので難しかったですね」と語るものの今季3勝目をゲット。シリーズリーダーの座も手に入れた。同時にADVAN A053 215/60R15は国内選手権では初の優勝ももたらし二重の喜びとなった。

そしてもうひとつの注目クラス、今シーズンより久々にダートトライアルに復帰してきた田口勝彦選手が出場しているSC3クラスだ。
「まだまだマシンのセッティングが煮詰まっていない」と語る田口選手だが、今回は「それでもサスペンションセッティングが進化した部分もあるのでタイムも出るようになりました」と、第1ヒートから谷田川選手に続く総合2番手タイムでSC3クラストップタイムをマークした。田口選手も第1ヒートからADVAN A036を使用し、これがベストマッチングとなり今季初優勝を成し遂げた。また、2位にも中本吉彦選手が入り、こちらもヨコハマタイヤユーザーのワン・ツー・フィニッシュとなった。

PNクラスでは開幕戦を制した佐藤秀昭選手が、第1ヒートは4番手に甘んじたものの、「雨がパラパラ降ってきていましたが勝負をかけました」と第2ヒートはADVAN A036をチョイス。佐藤選手がスタートする頃になってさらに雨脚が強まるなか、劇的な逆転優勝を決めて見せた。佐藤選手はこれで今季2勝目を挙げ、ポイントリーダーに躍り出た。

N2クラスではクラス唯一のアルトで孤軍奮闘する三上満宏選手が第2ヒートで逆転優勝。三上選手は来季よりダートトライアル活動を休止するといい、今回が最後の参戦となった。
「毎年、切谷内だけ参戦しています。本当は昨年でやめようかとも思ったのですが、昨年は2位でしたし、N2クラスが今年で最後ということなので参加しました」と、有終の美を飾ることができた。

終わってみればヨコハマタイヤユーザーが5クラスを制覇。しかも2クラスでワン・ツー・フィニッシュを達成と、難しい路面だったにもかかわらず、大いにヨコハマタイヤの高い性能をアピールできた大会となった。
 
Driver's Voice
佐藤秀昭 選手
 【今回の成績 : PNクラス 優勝】
第1ヒートの路面は早朝に雨が降った後で濡れていたのでADVAN A031を装着しましたが、自分がうまく路面の特性をつかみきれずに4位で折り返しました。第2ヒートは少し雨がパラついてきましたが、路面の砂利も掃けて硬い路面が出ていたのでADVAN A036をチョイスしました。自分がスタートする時になって急に雨が強くなってきたので少し不安になりましたし、路面もかなり滑ったのですが、タイヤがしっかりとグリップしてくれました。今回の優勝はタイヤのおかげですね。
三上満宏 選手
 【今回の成績 : N2クラス 優勝】
自分は仙台が地元なのですが、震災の後は1年に1度だけ切谷内の全日本戦に出るようにしていました。本当は昨年で引退しようと思っていたのですが、昨年は2位でしたし今年でN2クラスが最後ということで、家族にも無理を言って今回だけ出場しました。その点では家族に感謝したいと思います。
タイヤは第1ヒートにADVAN A031、第2ヒートはADVAN A035を履きましたが、優勝タイムをマークした第2ヒートは、雨でも不安なく走れたのはタイヤのおかげだと思っています。
荒井信介 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
今回は両ヒートともADVAN A053 215/60R15をチョイスしました。このコースには合っていたと思いますし、自分も昨年はこの大会を制しているので相性も良かったのだと思います。今年の決勝コースは雨でコースのあちこちに水溜りができていてクリアが難しかったのですが、タイヤのおかげで自分の思ったとおりのラインをトレースできました。
ADVAN A053(215/60R15サイズ)の国内全日本競技初優勝に貢献できたのも嬉しいですね。
田口都一 選手
 【今回の成績 : SC1クラス 2位】
お世話になっているSPヤマダの山田さんにいいサスペンションを作ってもらったことと、いいタイヤに助けられたおかげで今年初の表彰台に立つことができて大変嬉しく思っています。
タイヤは両ヒートともADVAN A053を装着しました。自分の走りでミスはあったのですが、タイヤとサスペンションが自分のフィールに合ったグリップを発揮してくれたので、思い切りアクセルを踏むことができました。
田口勝彦 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 優勝】
前日に少しマシントラブルが出たのですが、決勝では完璧に直して挑みました。ただ、まだこのマシンで走り込む距離が足りず、マシンとの信頼関係がラリーの時ほど煮詰まっていません。今後もっと煮詰まれば、まだまだアクセルは踏めると思っています。
タイヤはADVAN A036を両ヒートとも使用しました。第1ヒートは3カ所ほどミスがあったのですが、第2ヒートはそこを修正して走ることができたので自分なりに納得はしていますし、タイヤもしっかりとグリップしてくれました。今年ようやく初優勝できたので嬉しいですね。
中本吉彦 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 2位】
去年の広島ラウンド以来の久しぶりの入賞なので嬉しく思います。
タイヤは両ヒートともADVAN A053をチョイスしたのですが、タイヤと路面のマッチングはばっちりでした。ただ、第1ヒートに自分が大きなミスをしてしまったので、それが悔やまれます。シリーズランキングはギリギリで入賞できるラインにいるので、あと2戦も頑張りたいと思います。
谷田川敏幸 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝】
今回は自分の好きな切谷内でしたし、タイトル争いもここで勝つかどうかが大きく影響してくるので、勝てて本当に良かったと思います。天気予報では午後から悪くなるとのことだったので、第1ヒートからしっかりタイムを出すことに集中しました。
ここの路面はすごく締まっているので第1ヒートからADVAN A036を使いました。第2ヒートも同じタイヤですが、雨で濡れると滑りすぎるのではないかと言う人もいますが、ここの路面は濡れても舗装みたいなんです。つまり普通は舗装路が濡れていても舗装用のタイヤを履きますよね? それと同じなのでタイヤチョイスはまったく問題ありませんでした。
宮入友秀 選手
 【今回の成績 : Dクラス 2位】
マシンをランサーエボリューション]に乗り換えて2戦目なので、一応着々と進化はしているのですが、まだまだ暫定仕様という感じです。ただ、このコースで一昨年は勝っているので自分との相性は悪くないと思っています。
雨の切谷内は初めての経験で、非常に難しい路面でしたが、タイヤは第1ヒートにADVAN A053、第2ヒートはADVAN A036を選びましたが、その選択は間違っていなかったと思います。第2ヒートはミスをしてタイムダウンしてしまいましたが、第1ヒートの走りは自分としては良かったと思います。
 
FEATURED DRIVER
■SA2クラス : 大西康弘 選手

大西康弘選手と言えば、ラリー界では知らぬ者がいないほどのビッグネームだ。その大西選手は今年から全日本ダートトライアルに専念するという。

「全日本ラリーはしばらく出場しないつもりです。特に全日本ダートトライアルのSA2クラスはレベルが高いですし、やり甲斐を感じますからね。去年は切谷内ラウンドと今庄ラウンドだけ出たのですが、今年は全戦に出場予定です。今回は4位でしたが、ぜひ荒井信介選手と優勝争いができるようになりたいですね」

そう語る大西選手だが、マシンはラリーでも乗りなれたランサーエボリューション]。実は今回の切谷内ラウンドがマシンのデビュー戦だった。

「クルマはラリーカーを製作してもらったタスカ・エンジニアリングで作ってもらいました。でも先週にできあがったばかりで全開で走るのは今回が初めてなんです。ただ、ラリーカーは装備が多いので重くなってしまいますが、ダートトライアルマシンはラリーカーに比べたらかなり軽い。ようやくSA2クラスでも勝負ができるマシンを手に入れることができたと思っていますし、軽いので動きが機敏で乗っていても楽しいですね」

言うまでもなくタスカエンジニアリングと言えば、歴代のADVANカラーをまとうマシンを擁して国内外を戦ってきたことでも知られており、ランサーエボリューション]のノウハウも豊富に持っている。マシンのセットアップもそう時間はかからないはずだ。

「ダートラに出て、みんなとワイワイやるのが楽しいんですよ。それでさらに優勝争いできれば、それに越したことはないですよね」と大西選手。現在シリーズ4番手だが、「今年は初めてのコースが多いので、コースを熟知することに専念する」とのこと。となれば、来年のタイトル争いが今から楽しみだ。
 
TECHNICAL INFORMATION
サーキットパーク切谷内の路面は常に締まっており、グリップは高いことで知られている。ただ、今回は前日に雨が降り、さらに新たに砂利を入れたことでやや滑りやすい路面になっていたのは確かだ。第1ヒートの前半ではADVAN A031を使用する選手が多かったが、徐々に砂利が掃けてきた中盤クラスでは、SAクラスに入ってADVAN A053をチョイスする選手が増え、さらに後半のクラスではADVAN A036をチョイスする選手が多く見られた。
第2ヒートに入って激しい降雨もあったが、砂利が掃けた路面は「濡れた舗装」と同じで、序盤からADVAN A036を使用してタイムを出す選手もおり、特にSC3クラス、Dクラスはその効果が大きかったようだ。結果として5クラスを制覇できたことは、ヨコハマタイヤにとっても有意義な大会だったと言えるだろう。
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