Your browser does not currently have the Flash Player version 8 that is required to view this site.
Please click here to download the latest Flash Player version.
HOME / MOTORSPORTS / JDC 2013 / Round 1 News Index
  ひとつ前にもどる  
JDC Round 1
開催日
2013年3月17日
開催場所
丸和オートランド那須 (栃木県)
天 候
晴れ
路 面
(散水)ウェット → ドライ
参加台数
150台
(ヨコハマタイヤ装着車 38台)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
[Photo]
ラージサイズ画像表示
2013年の全日本ダートトライアル選手権は、昨年に引き続き栃木県の丸和オートランド那須で開幕戦を迎えた。春の陽気に包まれた会場のパドックには、開幕を待ちわびた150名のドライバーたちが一堂に集結。フルグリッドとなった今年の開幕戦は、熱い激闘が繰り広げられる舞台となった。

そのドライバーたちを驚かせたのが、今年のコースレイアウトだ。通常、左回りのレイアウトが設定されることが多い丸和オートランド那須だが、今年のコースレイアウトは右回りを採用。百戦錬磨の谷田川敏幸選手でさえ、「ここ10年近く、右回りのレイアウトはなかったんじゃないかな。慣熟歩行の時に見える景色が、いつもの丸和とはまったく違う景色に見えたよ」と言うほど、全日本では過去にほとんど例のないコースレイアウトとなった。

さらに、大量の散水とホコリ防止のために散布された塩化カルシウムの影響により、見た目以上に滑りやすくなったコースコンディションが、多くのドライバーたちを悩ませた。特に第2ヒートは、第1ヒートよりも路面が乾いているにもかかわらず、「第1ヒートよりもスリッピーなフィーリングで、見た目と実際のグリップ感に差があった」と訴えるドライバーが多かった。

いつもの丸和オートランド那須とは違う難しいコンディションとなった今年の開幕戦だが、各クラスともヨコハマタイヤ勢の活躍が際立つ結果となった。

まずは現行型スズキ・スイフトスポーツが一気に台頭してきたPNクラスでは、第1ヒートはマツダ・デミオからスイフト・スポーツにマシンをチェンジしてきた佐藤秀昭選手が、ADVAN A031を装着して2番手を2.714秒引き離すベストタイムをたたき出し、トップに立つ。また、三菱コルトで健闘する昨年の丸和のウイナー・太田延昭選手が2番手、若手注目株の宝田ケンシロー選手が3番手と、ヨコハマタイヤ勢が上位を独占する。

第2ヒートに入ると、滑りやすい路面に翻弄された太田選手と宝田選手が順位を下げてしまうが、タイヤをADVAN A035に履き替えた佐藤選手がベストタイムを更新し、トップを堅守。見事、開幕戦優勝を果たした。また3位には、ADVAN A031を装着したベテランの小川静夫選手が入賞。両ドライバーとも、「ADVAN A031とADVAN A035のどちらを選択するかが難しい路面コンディションだったが、タイヤの特性に合わせた走らせ方が功を奏した」と、幸先の良いシーズンスタートを切った。

ヨコハマタイヤ勢の勢いは、N1クラスに入っても止まらない。パワーに勝るホンダ・インテグラが勢揃いするシードゼッケン組を抑え、トヨタ・スターレットを駆る佐々木正選手が第2ヒートの逆転劇で全日本初優勝を果たした。競技歴が長い佐々木選手は、1995年にスズキ・アルトで2位に2回入賞した経験があるが、スターレットに乗り換えた2007年以降は、これまで4位が最高位。スターレットの全日本優勝も、2007年以来7年ぶりとなる金星を挙げた。

圧巻だったのが、今回の最多出場クラスとなる30台がエントリーしたSA2クラスだ。第1ヒートは、丸和オートランド那須をホームコースとする林軍市選手がベストタイムをマーク。ADVAN A035からADVAN A036に履き替えた第2ヒートは、「予想以上に路面が滑りやすく、テールを出し過ぎてしまった」と順位を落としてしまうものの6位に入賞した。さらに5位に大西康弘選手、4位には全日本参戦2シーズン目となる川崎修也選手が入賞、昨年のこの大会で4位に入賞した星野悟選手が今年は順位をひとつ上げて3位と、表彰台にはヨコハマタイヤ勢がズラリと並ぶ活躍をみせた。

そして、今シーズンは新たに新車の三菱ランサーエボリューション]を投入した荒井信介選手が、第2ヒートにベストタイムを更新して開幕戦優勝を獲得。SA2クラスは、上位6台中5台をヨコハマタイヤ装着車が占めるという活躍をみせた。
「大会直前にクルマがようやく出来上がり、セットアップをする時間が短かったですが、結果的に優勝することができてホッとしています。確かに路面が乾いてきた第2ヒートは、路面が濡れている前半区間のグリップ感がいつもと違うなという違和感はありましたが、ADVAN A036の特性を活かすために、アクセルを踏んでいける路面を探しながら走るよう心掛けたことがタイムアップにつながったと思います」と荒井選手。今シーズンに向け、しっかりと手応えを掴みとっていた。

そしてラストは、Dクラスの谷田川敏幸選手が締めくくる。第1ヒートは「走りがギクシャクしてしまった」という谷田川選手は、トップから0.5秒差の2番手タイムで折り返す。
だが第2ヒートは、「第1ヒートも第2ヒートもADVAN A036を装着しましたが、確かに第1ヒートは路面が濡れている区間が多く、タイミング的にはADVAN A036を装着するのは早すぎたのかもしれません。路面が滑る区間が多かったですからね。でも、逆に路面がほぼ乾いた第2ヒートは、迷いなくADVAN A036で攻めることができましたよ」とライバルを逆転。Dクラス優勝と共に、オーバーオールを奪う活躍をみせた。

このように開幕戦は4クラスを制したヨコハマタイヤ勢だが、SC3クラスでも炭山裕矢選手が「路面コンディションが難しく、そつなく走ろうという気持ちが強すぎた」と反省しながらもクラス2位に入賞するなど、2013年の開幕戦は各クラスでヨコハマタイヤ装着車が上位入賞を果たす結果となった。
 
Driver's Voice
佐藤秀昭 選手
 【今回の成績 : PNクラス 優勝】
第2ヒートはスタートとゴール付近がとにかく滑りやすかったですね。そういった路面でもADVAN A035のコントロール性は高く、最後までしっかり走り切ることができたと思います。
昨年はゴール直前でオーバーランしてしまい優勝を逃してしまっただけに、第2ヒートのスタート前は久々に心臓がドキドキしていました(笑)。自分のなかでは昨年のリベンジを果たせたことが一番嬉しいですね。
佐々木正 選手
 【今回の成績 : N1クラス 優勝】
第2ヒートは、滑りやすい区間をしっかり抑えて走り、路面が乾いているハイスピード区間をしっかり踏み切ることだけを考えて走りました。コースレイアウトがEP82(スターレット)に合っていたというのも、優勝の要因のひとつだったと思います。コースレイアウトによってはEP82でもまだまだいけるということが実証できたことが一番嬉しいですね。
タイヤはADVAN A035を装着したのですが、特にハイスピード区間のグリップ感が高かったですね。安心して踏み切ることができました。
荒井信介 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 優勝】
今回感じた路面グリップの違和感は、塩化カルシウムと散水の影響が大きかったのは確かですが、もうひとつは路面温度も影響していると思います。
というのも、今回の丸和は午後から気温が下がり、第1ヒートよりも第2ヒートの方が路面温度は低かった。そのため第2ヒート序盤のタイヤのあたたまり方が遅く、その状態で滑りやすい区間を走らなければならなかったこと、さらに見た目では第1ヒートよりタイヤが効きそうな路面に見えたことが重なり、自分を含め路面グリップに違和感を覚えたドライバーが多かったんじゃないかな。
炭山裕矢 選手
 【今回の成績 : SC3クラス 2位】
路面が滑りやすい前半のテクニカルセクションで、無理をせずそつなく走ろうという思いが強すぎて抑えすぎたのが敗因だと思います。中盤から後半にかけての高速セクションはリズム良く走りきることができていただけに、悔しいですね。
ダートトライアルにはAPRC(アジア・パシフィック・ラリー選手権)のアジアカップが始まる8月まで出場します。次戦は、今回の反省をふまえてリベンジを目指します。
谷田川敏幸 選手
 【今回の成績 : Dクラス 優勝】
第1ヒートと第2ヒートで路面コンディションが変わっていたけれど、どちらもADVAN A036で走りました。もちろん、走り方は路面状況に合わせて変えていますけどね。そういったアジャストする走り方が自分の持ち味だと思っているし、今まで色々な路面やコースを走ってきた経験を活かすことができたと思います。
昨年は緒戦で苦しんだシーズンだっただけに、今年はシーズンを通して今の調子をキープし続けていきたいですね。
 
FEATURED DRIVER
■SA2クラス : 川崎修也 選手

昨年、本格的に全日本ダートトライアル選手権N3クラスにシリーズ参戦した川崎修也選手は、今年の開幕戦はSA2クラスにエントリー。惜しくも表彰台は逃したものの、堂々の4位に入賞した。

今シーズンは激戦のSA2クラスへ移籍か!? と思われた川崎選手だが、

「実は今、N3クラス仕様のランサーエボリューションIXを製作している最中なのです。それが開幕戦に間に合わず、今回はSA2クラス仕様のランサーをレンタルして出場したのです。
だから、今回の4位は自分のなかではかなり上出来だと思っています(笑)」とのことだ。

「ADVAN A036が自分の走り方に合っていて、今回もみんなが『滑る、滑る』と言っていたのですが、僕は全然気にならない。逆に路面が濡れているところでも『グリップが抜けず、効くなあ』と感じていたくらいですから」

と語るように、特に路面の砂利が掃けた第2ヒートに実力を発揮するドライバーだ。
昨年の最上位は、第6戦今庄とJAFカップの3位。

「実は2010年にスポット参戦したホームコースの切谷内でも3位だったんです。クラスで一番初めのゼッケンだったのですが、最後の2台までずっと抜かれなくて。自分の中では『よし、全日本で頑張っていける!」というきっかけになった大会でしたね』と振り返る。

今年の目標はもちろん"優勝"だ。

「うまく走り切る時と、ものすごく失敗してしまう時の差が激しいのが課題なのですが、それが自分の持ち味でもあると思うので、走るからには常に全開で攻めることを心掛けています」と川崎選手。

全日本のキャリアはまだ浅いものの、競技歴は20年近くと長い。今季は台風の目となるに違いない。
 
TECHNICAL INFORMATION
一部に路面が乾き切らない区間があったものの、全体的には第2ヒートの前半ゼッケンはADVAN A035、中盤から後半ゼッケンにかけてはADVAN A036に最適な路面コンディションとなった。

PN、N1、SA2、Dクラスの4クラスを制したことはもちろん、各クラスで上位入賞したドライバーが多かった結果が証明するように、路面が濡れていた区間も路面適応幅が広いADVAN A035、ADVAN A036の特性とそのポテンシャルを十分に発揮することができた1戦であった。
ひとつ前にもどる