ル・マンと言えばフランスで開催される24時間レースが世界的に広く知られているが、この規定に準じた車両によって競われるアメリカを転戦するシリーズがALMS(アメリカン・ル・マン・シリーズ)だ。1970年代に発足したスポーツカーによる耐久レースを前身としており、1999年からALMSとしてシリーズがスタートしている。
車両はプロトタイプとツーリングカーに大別され、合計5つのクラスで競われる。名称がPで始まるものがプロトタイプカー、GTで始まるものがツーリングカーとなるが、それぞれにジェントルマンレーサーを対象としたチャレンジクラスも設けられており、PCクラスとGTCクラスが該当する。
このうちGTCクラスはポルシェ911 GT3カップカーによるワンメイクとなっているが、ヨコハマタイヤを装着した選手同士が激しくしのぎを削りあっている。
一方でGTクラスのヨコハマタイヤ勢としては、フェラーリF458イタリアが注目の的。自動車メーカーのワークスチームも参戦する激戦区であるが、1988年から四半世紀にわたって活動を続けているTeam
West Alex Jobs Racingが健闘を見せている。
2013年のカレンダーは全10戦。開幕戦のセブリングが最長の12時間となり、これ以外は基本的に2時間45分の決勝レース。ただし、ラグナ・セカは4時間、最終戦のロード・アトランタは1000マイルと、個性的な大会も開催される。
なお、ALMSは2013年を最後にGRAND-AMと統合を図り、2014年からは「ユナイテッド・スポーツカー・レーシング」として新しい歴史を歩み始めることが既に決まっている。さらに去る3月にはALMSを統括するIMSAとGRAND-AM、さらにDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)と日本のSUPER
GTが、車両規則を統合することで合意している。