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日程・レポート・結果表 カテゴリー&タイヤ解説
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カテゴリー&タイヤ解説
中国大陸から海に突き出た半島と、沖合の島々で構成されるマカオ。
東京・世田谷区の半分ほどの面積(29.5平方キロメートル)に55万6千人あまりが居住、歴史的にはポルトガルの植民地だったことからアジアとヨーロッパの文化がミックスされた独特な情緒に包まれたエリアである。
このマカオは、毎年11月の3週目に甲高いエギゾーストノートと、大きな興奮に包まれる。

それが「マカオ・グランプリ」。
1954年に3人のポルトガル人によって始められたレースは、今年で59回目を数えるアジアで最も伝統あるモータースポーツイベントに成長した。

コースは市街地の一般公道を封鎖した全長6.117km、もちろん左右をガードレースに囲まれたチャレンジングなストリートバトルである。全体は幅の広い海側区間と、メルコ・ヘアピンに代表されるテクニカル要素が強く、かつ道幅も極端に狭い箇所がある山側区間に分けられ、さらに一般公道ゆえにサーキットコースとは異なる車線中央を頂点としたカントがついているなど、攻略は決して容易ではない。

マカオ・グランプリでは2005年からWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)も組み込まれており、そのほかにも各種ツーリングカーレースや2輪レースが行われているが、メインイベントはF3のインターコンチネンタル・カップ。
世界基準で日本をはじめとした各地で開催されているF3、その猛者たちか世界中から集う一戦は、“F3世界一決定戦”とも呼ばれて全世界的な注目を集めている。

なぜなら、このマカオをステップにしてF1のシートを獲得するに至ったドライバーも多いからだ。
1983年、初めてF3で競われたレースを制したのは、今や伝説のF1ドライバーとしてその名を知られるアイルトン・セナ選手。その後も、皇帝と称されるミハエル・シューマッハ選手や、F1通算13勝を挙げたデビッド・クルサード選手らが、マカオF3での優勝を足掛かりのひとつとしてF1の舞台へと上り詰めている。

レースは土曜日に予選レースが10周で行われる。この前にはベストラップを競い合う予選もあるが、予選レースも独立したかたちで存在しており、走行後には表彰台でのセレモニーもある。
そして日曜日に行われるのが決勝レースで、予選レースの結果がスターティンググリッドに反映される。レース距離は予選レースよりも長く、15周とされるのが常だ。

セーフティマージンが皆無とも言えるストリートバトルだけに、その戦いは終始エキサイティングかつチャレンジング。特にスタート後、山側区間への入り口となるリスボア・コーナーは“クラッシュの名所”として知られており、まずはしっかり序盤を生き残ることも各ドライバーには求められるサバイバルな側面もある。
1983年にマカオ・グランプリでF3が開催されるようになって以来、これまで継続的にワンメイクコントロールタイヤを供給しているのが横浜ゴム。2012年はADVANレーシングタイヤにとって、マカオ・グランプリのサポート30周年という記念すべき年にあたる。

マカオ・グランプリのタイヤはサーキットよりも条件が厳しいストリートレースにおいて、30年間に渡って安定した高いポテンシャルを発揮し続けている。それはグリップ性能やライフ性能といった基本的な事項に加えて、コントロール性能に優れているという点も、ドライバーからは高い評価を受けている。

各国のF3はADVAN以外のタイヤで競われていることもあるため、どのメーカーのタイヤから乗り換えてもドライバーは早く馴染まなければならない。この時に、あまり癖のあるタイヤだったとしたら、ドライバーはレースウィークを通じて違和感だけに支配されることとなり、さらにセーフティマージンが限りなくゼロに近いマカオの場合は、不要なクラッシュにつながってしまう可能性も懸念されるのだ。
そのため、ハイレベルなコントロール性能は安全面にも寄与する結果となっており、先にご紹介したF1ドライバー達も、マカオでADVANレーシングタイヤとともに栄光の第一歩を踏み出すことが出来たと言えるだろう。

もう一点、横浜ゴムが厚い信頼を得ている理由として、充実したサービス体制と物流システムがある。
品質の高いタイヤを安定して生産し、これを確実にスケジュールに則って競技会の現場へと運び、レースウィークを通じて組み付け作業などを滞りなく進行させる。

これらは決してマカオ・グランプリに限った話ではないが、一見すると当たり前に思えるこうしたひとつひとつの作業には、卓越した経験や知識、組織力が必要になる。横浜ゴムはマカオ・グランプリについても、これまでの30年に渡って安定したコントロールタイヤの供給を続けており、まさにグランプリの縁の下の力持ちとして主催者やチームなどから多大な信頼を寄せられるに至ったのだ。
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