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日程・レポート・結果表 カテゴリー&タイヤ解説
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カテゴリー&タイヤ解説
F1を頂点とするフォーミュラ・ピラミッドで、2番目のヒエラルキーに位置していたのがF2(Formula2)。1950年代からF1とともに歴史を積み重ね、F3からF2を経てF1に至るステップアップの道も構築されていく。
しかし'80年代に入って状況の変化などもあり、'84年にヨーロッパF2選手権は終焉を迎え、国際F3000へとポジションは引き継がれた。

そして2008年6月。FIAは若手ドライバーのステップアップ・カテゴリーとしてF2を復活させることを決定。参戦コストの抑制による参加促進を大きなテーマとして、'09年からFIA Formula2が新たにスタートを切った。

マシンはF1でもその名を知られるウィリアムズの手で設計され、心臓部にはアウディの1,800ccターボエンジンを搭載する。このマシン、'09年シリーズからJPH01型が使用されてきたが、'12年シーズンに向けて新たにJPH1B型がリリースされた。大きな特徴としては新たにカーボンブレーキが採用されており、従来型のマシンと比較して実にラップタイムで2秒ほど上回る速さを見せている。

F1へのステップアップを目指すカテゴリーということで、シリーズランキングの上位3人までがFIAスーパーライセンスの発給対象となる。さらにシリーズチャンピオンを獲得した選手にはウィリアムズのF1マシンをテストドライブする機会が与えられ、シリーズ2位と3位の選手にもGP2をテストするチャンスが用意されている。

なお、ドライバーのスキルアップという面からF2を見ると、コスト抑制とのバランスを巧く取ろうというオーガナイザー側の姿勢を見て取れる。例えばギア比の変更は許されておらず、各サーキット毎に最適なものが一律に用意されている。しかし一方では、一定の範囲内でウィングや足回りのセッティングについてはオプションが用意されているのだ。

また、専任のエンジニアが1人につき3台のマシンを担当。レースウィークを通じて3人の選手とマシンを公平に担当し、マシンのセットアップをはじめ、ドライバーとの親密なコミュニケーションを図っていく。さらにレースが終了するとエンジニアはローテーションで担当するドライバーが変わり、こうすることで全ての参加者にとってイコールコンディションに近い平等な環境が提供されるのである。

2012年はヨーロッパで8大会を転戦。さらに5回の公式テストセッションも設けられている。
レースフォーマットは45分間×2回のフリー走行、30分間×2回の公式予選、そして40分間の決勝レースを1大会につき2レース行うというもの。充実した走行時間が確保されている点も、ステップアップ・カテゴリーとしては大きな魅力となっている。
先に解説した2012年仕様のマシンにおける性能の向上。その背景にはギアボックスケースが従来のアルミ製からマグネシウム製に変更され、かつ重量配分が最適化されるなど様々なポイントがある。
しかし、性能が向上した最大の理由と言っても過言ではないのが、コントロールタイヤの存在だ。

2012年、新たにFIA F2のワンメイクコントロールタイヤとして指定されたのは、横浜ゴムのADVANレーシングタイヤ。
卓越したグリップ力やコントロール性能、そして参戦コスト抑制も大きなテーマのF2ゆえに優れたライフ性能も求められるコントロールタイヤであるが、その全てにおいて主催者や参加者の期待をさらに上回る専用タイヤを開発。

その結果が前述のタイムアップで数字に現れており、具体的にはバルセロナ(カタロニア・サーキット)で行われたテストにおいて、1分34秒712をマーク。これは従来仕様のマシンとの比較で2.363秒速く、このコースにおいて初めてF2マシンが1分35秒の壁を破る結果となった。

供給するのはWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)に供給しているコントロールタイヤと同様に、オレンジオイルを配合して環境性能も高めているドライ用のスリックタイヤ「ADVAN A005」と、ウェット用のレインタイヤ「ADVAN A006」。なお、装着サイズはフロントが240/600R13、リアが300/600R13となる。
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