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WTCC Round 21&22
開催日
2011年11月4日〜6日
開催場所
上海天馬サーキット (中国)
天 候
第1レース : 晴れ
第2レース : 曇り
路 面
第1レース : ドライ
第2レース : ドライ
決勝周回数
第1レース : 25周
第2レース : 25周
(1周 = 2,063m)
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2005年に当時3つめの世界選手権として発足したWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。7シーズン目を迎えた今年までに、ヨーロッパを中心に世界各地を転戦するカレンダーと、衛星放送チャンネル「EUROSPORT」により、世界中にファンを拡大している。
そんなWTCCが2011年、中国本土に初上陸を果たした。これまでにも中国に返還されたマカオを舞台にはしてきたが、本土にあるサーキットコースで戦いが演じられるのは初めてのことである。

その舞台となったのが上海天馬サーキット。経済発展が著しい中国最大の都市である上海市の中心部から車で1時間ほどのロケーションにあるコースは2004年にオープン、全長2,063mのコンパクトでテクニカルなレイアウトが特徴となっている。これまでにも中国で最高峰のツーリングカーレースであり、WTCC同様にヨコハマタイヤがオフィシャルサプライヤーをつとめているCTCC(中国ツーリングカー選手権)など、4輪のみならず2輪も含めて様々なモータースポーツイベントが開催されてきている。


11月4日(金)、この日に設けられた30分のテストセッションで、WTCCマシンの中国本土における走行が遂に実現した。ここでトップタイムをマークしたのはシボレーのアラン・メニュ選手、先の日本ラウンド・鈴鹿サーキットでも優勝を飾ったその人である。
これまでのデータを集計すると、メニュ選手は初開催コースに強いということを知ることが出来る。2006年、WTCC発足翌年からこれまでの間で、初開催コースとして行われた大会は全部で15大会・30戦。その中でもっとも優勝回数の多い選手が、6勝を挙げているメニュ選手なのである。これに続くのは4勝のイヴァン・ミューラー選手、3勝でガブリエレ・タルクィーニ選手とロブ・ハフである。
各選手の通算勝利数も見ると、メニュ選手は17勝中6回が初開催コースでの勝利。ミューラー選手は21勝中4回となっているので、如何にメニュ選手が初開催コースに強いかがわかるというものだ。

さて、土曜日には公式予選が行われたが、やはりここでもメニュ選手が強さを見せる。
予選1回目はダンプ路面でスタート、その後は時間経過とともにドライへと徐々に転じる難しいコンディションとなったが、メニュ選手は3番手で予選2回目への進出を果たす。
そしてドライコンディションとなった2回目の予選では、堂々のトップタイムをマークして鈴鹿ラウンドに続く今季4回目のポールポジションを獲得した。


一夜明けた日曜日の第1レース(第21戦)。雨は影を潜め、空は快晴とまで言えないものの明るい日差しも届き、コースはドライコンディション。
ローリングスタートで1コーナーへと向かう各車、コース幅が狭くテクニカルな上海天馬ゆえにパッシングポイントは限られ、かつ周回数も25周と多いからか、1コーナーでは激しいトップ争いもなく、メニュ選手を先頭にロブ・ハフ選手(シボレー)、コリン・タルキントン選手(BMW)、ノルベルト・ミケリス選手(BMW)と予選オーダー通りのポジションがキープされる。

ただし、その後方ではポジションアップを目論むレギュラー陣が激しい攻防を展開、2周目には7番手スタートのミューラー選手がトム・コロネル選手(BMW)とガブリエレ・タルクィーニ選手(セアト)をパスして5番手に浮上。さらに3周目にタルクィーニ選手はコロネル選手ら3台の先行を許し、4周目には接触からマシンにダメージを負うという散々な展開になってしまった。

先頭集団の4台は比較的淡々と周回を重ねていく。このレースではハフ選手はベストラップを記録したが、その平均車速は111.96kph、他の開催コースと比べると圧倒的に低いスピード域であることが、この数字にも現れた。
しかし25周のレースは折り返しを過ぎて動きを見せる。13周目の1コーナーで3番手につけていたタルキントン選手が一寸の隙をついてハフ選手のインをさし、2番手にポジションアップ。その後ろではコロネル選手が前を行くミューラー選手の真後ろにつけ、プレッシャーをかけ始めている。

そのミューラー選手は、逆に前を行くミケリス選手を捕らえにかかった。17周目、1コーナーでインに飛び込んで行ったミューラー選手だったが、2コーナーまでのサイド・バイ・サイドでミケリス選手がポジションを守りきる。ところが翌周、再び1コーナーでミューラー選手が容赦なくインにマシンをねじ込んでいく。今度も必死に応戦したミケリス選手だったが、惜しくもコースをアウトに外れてしまい、この間にミューラー選手はもちろん、コロネル選手とクリスチャン・ポールセン選手(BMW)にもパスされてしまい、ポジションを大きく下げてしまった。

一方、気になるトップ争いは20周目を過ぎてタルキントン選手がメニュ選手をプッシュ。マシンを左右に振ってプレッシャーをかけていくが、ここは経験に勝るメニュ選手が冷静に対処してポジションを譲らない。
そしてチェッカーへのカウントダウンが始まった23周目、コース上ではミシェル・ニュケア選手とチャールズ・カキン選手が接触、これに運悪く谷口行規選手が巻き込まれるアクシデントが発生。もっとも割りを食うかたちになったのは谷口選手で、マシンは足回りに深刻なダメージを受けてまともに走れない状態となる。なんとかチェッカーを目指したが24周目で力尽きて、コントロール不能となったマシンはタイヤバリアに衝突、反動でコース上に戻ってストップしてしまった。

このため、セクター2区間はダブルイエローフラッグが提示され追越しは禁止されてしまう。さらに短いコースゆえにWTCCでは珍しい周回遅れも生じており、これらがタルキントン選手の追撃を阻む要因となってしまった。

結局、データにも裏付けされていたように、メニュ選手が鈴鹿に続いて初開催コースとなった上海天馬サーキットの初戦を制して今シーズン5勝目を獲得した。そして2番手で続いたタルキントン選手は、もちろんYOKOHAMAトロフィーを制覇。チームにとってWTCCで最上位獲得となる好成績をおさめた。


第2レース(第22戦)、そのオープニングで素晴らしいロケットスタートを見せたのは、第1レースを消化不良気味に終えていた2番手スタートのタルクィーニ選手だった。スタンディング方式を得意とするBMWのお株を奪うような鮮やかなダッシュで、ポールポジションに陣取っていたハフ選手をパスしてトップに立つ。しかしハフ選手も即座に猛追、ところがコースの後半で両者は接触してハフ選手は大きくコースを外れる結果に。なんとか復帰は果たしたものの、この間隙をついてミューラー選手が3番手にいたタルキントン選手もあわせてパス、2番手へと浮上する。

チャンピオン争いでミューラー選手に引き離されたくないハフ選手は、2周目の1コーナーでタルキントン選手のインをついて3番手に浮上、アクシデントの影響を感じさせない走りで食らい付いていく。そして4周目、2コーナーでサイド・バイ・サイドに持ち込むなど勝負を懸けたミューラー選手は、5コーナーの鋭角左コーナーでインを奪うと、鮮やかにトップに立った。
トップを奪ったミューラー選手、ここからは後方で展開された激しいポジション争いを尻目に快走。ラップを重ねる毎に独走体制を固めていき、終わってみれば10秒の大差をつけてチャンピオン獲得に向けた大きな今季8勝目を挙げた。対するハフ選手は2戦連続で3位表彰台を獲得、最終戦でのチャンピオンを懸けたチームメイト対決がますます楽しみな展開となった。

YOKOHAMAトロフィーでは第1レースに続いてタルキントン選手がレースを牽引、堂々の2連勝を実現。また、日本ラウンドからWTCCに参戦しているチャールズ・カキン選手(BMW)が総合10位に食い込む大健闘。香港出身の27歳で、昨年はアジアン・ツーリングカー・シリーズでチャンピオンを獲得。さらにレース以外ではフォーミュラ・ドリフトに参戦するなど、幅広い活躍を見せている若手が素晴らしい戦いぶりを見せた。
 
Driver's Voice
アラン・メニュ 選手
 【今回の成績 : 第21戦 優勝/第22戦 6位】
私にとっては、これまでのレースの中でももっとも厳しい戦いのひとつになりました。フロントタイヤの負担が厳しいので、気をつけていなければならないことは分かっていました。スタートからの5、6周はペースを抑え目に行ってたのですが、タルキントン選手がハフ選手の前に出たときに、「(決勝前の)ウォームアップ走行で、タルキントン選手のBMWは私たちより速かったから、注意しなければ」と思いました。
その上で、まだタルキントン選手は後方にいたので、自分のペースは崩さずに走りました。仕掛けてくるとしたら最終コーナーだろうと思っていたので、そこに集中して走りましたが、結果として上手くいって良かったです。
 
イヴァン・ミューラー 選手
 【今回の成績 : 第21戦 4位/第22戦 優勝】
いまは最高の気分です。昨日の予選でモヤモヤしていたものが、ようやく解消できました。
予選ではいまひとつだったので、昨日の夜と今朝はエンジニアと共にマシンのセットアップを行いました。決勝では最高のコンディションになっていたので、これが大きな勝因ですね。
第2レースは、ラッキーだったところもあったのですが、前方で接触が起こった時には抜き去るだけの用意をしていました。これもレースなんですよね。トップに立ってからはペースアップして、後続に対して大きなマージンを稼ぐことができました。
チャンピオン争いについては、あまり考えないようにしています。まだ最終戦のマカオが残っていますし、現時点での点差には、あまり意味がないと思っていますので。
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