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WTCC|FIA世界ツーリングカー選手権
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>> 日程・レポート・結果表 >> 2009年のWTCC >> WTCCを戦うタイヤ
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Preview|次戦のプレビュー
南米・ブラジルで開幕を終えたWTCCは昨年同様にメキシコに転戦して第2大会を開催する。

舞台はプエブラ・サーキット。オーバルとインフィールドのテクニカルエリアを組み合わせた全長3,240mのコースは、標高2,200mという高地という特異なロケーションであることも特徴だ。
既にマシンは空路でメキシコへと運ばれレースウィークに突入、今はまだ静かに戦いの時を待っている。

先の開幕戦は結果的にセアト勢の圧勝に終わった。
もっとも第2レースはウェットにコンディションが転じた上、安全確保のために本来はスタンディングスタートのところをセーフティカー先導によるスタートとされた。これは前方グリッドに陣取ったFR(後輪駆動)のBMW勢に少なからず影響を与えたであろうことは、優勝したガブリエレ・タルクィーニ選手自身も認めている。

しかしこうした条件を差し引いて考えても、やはりセアト勢の速さは"ホンモノ"と見て良いだろう。
今期から導入された補正ウェイト制は過去の結果に応じる制度のため、適用が開始されるのは第3戦のモロッコ大会から。すなわち開幕大会、そして次に控えるメキシコ第2大会では適用されないため、各マシンの純粋なパフォーマンスを見て取れることになる。

こうした背景の下、予選から圧倒的な速さを見せたセアト勢がメキシコでも主役となるであろうことは容易に想像できる。
昨年のメキシコ大会を振り返っても、開幕2戦を制したセアトの勢いは留まることなく、第3戦/第4戦も完勝。結果的に4戦を終えてSEAT Sportの5選手中、4選手が優勝を分け合う格好となった。

その点、今期は昨年のようなドライバーの戦績に応じたサクセス・バラスト制ではないことから、開幕を制した昨年のシリーズチャンピオンであるイヴァン・ミューラー選手や、第2戦の覇者・ガブリエレ・タルクィーニ選手が連勝を飾る可能性も高い。
果たしてここで連勝を飾って、このまま昨年同様に勢いを増す結果となるのであろうか。

もちろん対するBMWやシボレー勢は巻き返しを図りたいところ。
中でも注目は今期ニューモデル「クルーズ」を投入したシボレー勢のニコラ・ラリーニ選手だ。

昨年の大会では予選で2番手タイムをマーク。決勝でも波乱のレースを生き残って3位表彰台を獲得している。
さらに他のシボレー勢もロブ・ハフ選手は予選4番手、アラン・メニュ選手は予選5番手を獲得して決勝に臨んでいる。決勝ではアクシデントに沈んだ両選手だったが、予選結果を見る限りはシボレー勢にとって相性は決して悪くないコースのようだ。

ただし今期からニューモデルにスイッチしているため、フィードバック出来るデータの蓄積などという面ではハンディを背負っている面もある。果たしてシボレー勢どのようにプエブラを攻略してくるのか、注目したいところだ。


メキシコラウンドはヨーロッパ以外でのラウンドということで3日間のスケジュールで開催される。
20日(金)の現地時間15時(日本時間 : 21日 6時)から30分間のテスト走行で幕開け。翌21日(土)は朝と昼に30分間のフリー走行を1本ずつ行った後、現地時間16時(日本時間 : 22日 7時)から公式予選がスタート。
そして23日(日)の決勝は第3戦が現地時間12時20分(日本時間 : 24日 3時20分)から、第4戦は現地時間15時50分(日本時間 : 24日 6時50分)から、それぞれ16周で競われる。


ENTRY LIST|エントリーリスト
【WTCCメキシコ(プエブラ) エントリーリスト】
No. Cls Competitor Driver Country Car
1   SEAT Sport イヴァン・ミューラー フランス セアト・レオン 2.0 TDI
2   SEAT Sport ガブリエレ・タルクィーニ イタリア セアト・レオン 2.0 TDI
3   SEAT Sport リカルド・リデル スウェーデン セアト・レオン 2.0 TDI
4 SEAT Sport ジョルディ・ジェネ スペイン セアト・レオン 2.0 TDI
5 SEAT Sport ティアゴ・モンテイロ ポルトガル セアト・レオン 2.0 TDI
6   BMW Team UK アンディ・プリオール イギリス BMW 320si
7   BMW Team Germany ヨルグ・ミュラー ドイツ BMW 320si
8   BMW Team Germany アウグスト・ファルファス ブラジル BMW 320si
9   BMW Team Italy-Spain アレッサンドロ・ザナルディ イタリア BMW 320si
10   BMW Team Italy-Spain セルジオ・ヘルナンデス スペイン BMW 320si
11   Chevrolet ロブ・ハフ イギリス シボレー・クルーズ
12   Chevrolet アラン・メニュ スイス シボレー・クルーズ
14   Chevrolet ニコラ・ラリーニ イタリア シボレー・クルーズ
18   LADA Sport ヤープ・ヴァン・ラゲン オランダ ラーダ 110 2.0
19   LADA Sport キリル・ラディギン ロシア ラーダ 110 2.0
20   LADA Sport ビクター・シャポヴァーロフ ロシア ラーダ 110 2.0
21 I SUNRED Engineering トム・コロネル オランダ セアト・レオン 2.0 TFSI
22 I SUNRED Engineering トム・ボードマン イギリス セアト・レオン 2.0 TFSI
23 I Scuderia Proteam Motorsport フェリックス・ポルテイロ スペイン BMW 320si
24 I Scuderia Proteam Motorsport ジョージ・タネヴ ブルガリア BMW 320si
25 I Liqui Moly Team Engstler フランツ・エングストラー ドイツ BMW 320si
26 I Liqui Moly Team Engstler クリスチャン・ポールセン デンマーク BMW 320si
27 I Wiechers-Sport ステファノ・デ・アステ イタリア BMW 320si
28 I Colak Racing Team Ingra マリン・コーラック クロアチア セアト・レオン 2.0 TFSI
*「Cls」の欄に「I」の表記があるチーム/選手は"YOKOHAMAインディペンデントトロフィー"。

Circuit|サーキット紹介
プエブラ・サーキット
プエブラ・サーキット(メキシコ)
 
人口148万人の大都市、プエブラは世界遺産に登録された歴史ある街。一方でメキシコを代表する「自動車の街」でもあり、大規模な工場では世界中に向けて自動車の生産が行われている。

街から30kmほど東に位置するプエブラ・サーキットは、全長3,240mのコース。オーバルコースを基本に、内側にテクニカルなエリアを持つレイアウトで、WTCCではオーバルのターン部とストレートの一部にインフィールドを組み合わせたコースが使われる。

これまでのレコードタイムは、予選は昨年セアトのジョルディ・ジェネ選手がマークした1分40秒808。決勝中のベストラップは、やはり昨年の大会でセアトのティアゴ・モンテイロ選手がマークした1分41秒067。
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