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JDC Round 1
開催日程
2009年3月22日(日)
開催場所
丸和オートランド那須
(栃木県)
天 候
曇り のち 雨
路 面
ドライ → ウェット
参加台数
160台
(ADVAN装着車 25台)
>> Report (レポート)  >> Result (競技結果)  >> Detail (カテゴリー紹介)
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2009年の全日本ダートトライアル選手権は、今回のケンミレニアムCUPを皮切りに全8戦で戦われる。
不況の影響が心配され、緒戦の参加台数に注目が集まっていたが、今回の大会に参加した選手は総勢で160台。シリーズ序盤から熱い激闘が繰り広げられることになった。

さて、ADVAN勢の注目だが、N3クラスを戦ってきた谷津良嗣選手、SA2で昨年のシリーズチャンプを獲得した荒井信介選手、上村智也選手がランサーの最新鋭マシンであるエボリューション]でのシリーズ参戦を表明していた。

谷津選手は斎藤吉衛選手とダブルエントリーの形になるが、全日本戦に参戦して2年目でシード権を獲得するなど、新進気鋭の若手として注目されている選手。昨シーズンはリズムに乗れずシード権を獲得できなかったが、ニューマシンでの参戦に本人も期待を寄せている。
荒井選手は、マシン作りが思うように進まず、エボリューション]の投入は第3戦に持ち越されることになった。
上村選手は何とかマシンを完成させたが、前日に行われた公開練習でシェイクダウン。
いずれもパーツの供給の遅れから熟成期間を満足に得られなかったという状況だが、シリーズを睨みながらマシンの完成度を高めていくことになり、最大の注目の的になっている。

競技の方は、心配されていた降雨の影響が早くも午前中の中盤に襲いかかった。
最も影響を受けたのがN3クラスで、走行順が早い選手の頃はセミウェット、シードゼッケン組が走る頃はワイパーを全開にして走らなければならず、一気にハードウェットに転じていった。

その状況下で、チャンスを掴んだのがランサー・エボリューションVIIIに乗る佐藤隆行選手だった。
昨シーズンのチャンプの吉村選手が1分39秒062のタイムだったのに対し、佐藤選手は1分37秒921で2番手のタイムをマーク。トップからコンマ差の、逆転も可能な位置につけた。
ちなみに、エボ]で初めて競技を走る谷津選手は1分40秒275。全く走り込めていない状況でシングルの結果を得る健闘を見せ、そのポテンシャルの高さに本人も驚いていた。
結局、路面状況が好転せず、1本目のタイムが決勝リザルトとなり、佐藤選手が2位入賞を果たした。

SA2クラスの荒井選手は熟成されたエボリューションIXでの走行だったが、1本目にまさかのミスコース。荒井選手は「こんなミスをするなんて。自分でも信じられないよ」と話す。
2本目は逆転に望みを掛けて挑んだが、このクラスの他の選手は2〜3秒のタイムダウンという厳しい路面状況の中で荒井選手は"激走"を見せる。
中間では2番手タイムをマーク、場内アナウンスもヒートアップして「奇跡の大逆転」の可能性を伝えていく。
そしてフィニッシュした荒井選手のタイムは1分39秒477。
2本目のタイムとしては唯一の39秒台、2番手よりも1秒半近く速いブッチ切りのタイムでポジションを挽回、4位入賞を果たしてポイントを獲得。
シリーズとしては苦しいスタートとなったことも否めない荒井選手だが、シリーズは始まったばかり。むしろ、「ここから逆転してみせる」と逆に気が引き締まったようだ。

完成度の高いエボリューションVIIIやIXと、そのポテンシャルの片鱗を伺わせたエボリューション]の進化具合。
今期の全日本戦は、例年にない熱い戦いが展開されそうだ。
Driver's Voice
荒井信介 選手
 【今回の成績 : SA2クラス 4位】
ウェットだからADVAN A031を選択しましたが、今回は195サイズを用意してきたました。そのトラクションの高さを活かして勝つ予定だったんですけれどね。
結果的には、タイヤに助けられて4位に食い込むことができました。水深のある路面状態の中で、195サイズのウェット性能の高さを改めて感じました。
そけだけに余計に悔しい。次は何としても勝ちたいですね。

佐藤隆行 選手
 【今回の成績 : N3クラス 準優勝】
かなりギリギリまで攻めました。
結果的に好いタイムを残せましたが、実はフロントを土手にヒットさせてタイロッドを曲げてしまったのです。
2本目を走れるかどうかの状態。しかし、タイムアップできない路面になったので、嬉しい結果が残せました。
いつもこういう成績だといいんですけれどね(笑)。

谷津良嗣 選手
 【今回の成績 : N3クラス 12位】
エボリューション]はとても安定感が高いとは聞いていたのですが、その安定感のお陰で、思った以上に速度が出ているみたいですね。いつもの感覚でブレーキングしたら、完全にタイミングが遅れていたのです。
正直なところ、想像していたよりも遙かに手応えを感じました。
それから、今回はADVAN A031で初めて走ったのですが、重いボディをタイヤがしっかり受け止めていてくれて、安心感が高いことも確認できました。
マシンとしてはドライを履ける路面、ハイスピードコースとの相性が良さそうなので、早くボクが好きなA036の路面でタカタを走ってみたいですね。
今回の結果には満足していませんが、明るい兆しが見えました。
Technical Information
望んでいた結果を得ることは出来なかったが、天候を予想して195サイズのADVAN A031を用意してきた荒井選手の読みは正解だった。
深い砂利に対する適応性だけでなく、水深に対しても優れた性能を持っていることを証明することになった。
また、谷津選手はタイヤへの負担が大きいダブルエントリーにも関わらず消耗も問題なく、ライフの高さを実証している。
状況の変化を読み、タイヤの特性に合わせた走りにスイッチする。勝つためには、ドライバーとマシン、そしてタイヤとの三位一体の融合が鍵を握っている。
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