2009年で発足から22年目のシーズンを迎える「FIAアジア・パシフィック ラリー選手権」。
WRC(FIA世界ラリー選手権)を頂点とする"ラリー競技ピラミッド"ではWRCの次に位置するカテゴリーであり、中東/アフリカ/アジア・パシフィック/ヨーロッパの4地区に設定されているFIA選手権のひとつである。
一般的には"アジパシ"と呼ばれるシリーズは、アジアと環太平洋地域の7ヶ国で開催される。
この7大会は南半球のニューカレドニア/オーストラリア/ニュージーランドを舞台とする「パシフィックカップ」と、アジア地域のインドネシア/マレーシア/日本/中国を舞台とする「アジアカップ」にも分けられており、各カップと年間を通じた選手権とで競われる。
7大会中、登録した選手には6大会の参加が義務づけられる。つまり逆に言えば1戦は不参加としてスキップすることが出来るので、どの大会をスキップするのかも各チームの戦略のひとつとなる。
参加車両は改造範囲を厳しく制限されたグループNが主流。
日本国内とは比べ物にならない壮大な大自然が戦いの場となるだけに、過酷さも想像をはるかに超えるものがある。スーパー・ハイスピードステージから、ジャングルの悪路、うっそうとした林の中を駆けるステージなど、クルーはもちろん、マシンにも速さのみならずタフな戦いを生き残る強靱な力が求められる。
この"アジパシ"は、日本で初めて開催された国際ラリー競技会という一面も持つ。
2009年も例年同様に7月、初夏の爽やかな北海道・十勝地方を舞台とした「Rally
Hokkaido」が開催されることになっている。
【ADVAN TIRE INFORMATION】
スピード、路面状態、気候など、どの条件を採っても日本国内よりも過酷な内容となっている"アジパシ"。
このステージでADVANラリータイヤは、メジャーチームやベテランラリーストからも一目置かれる高性能を遺憾なく発揮している。
その主役が2006年の「Rally Hokkaid」から実戦投入を開始している国際競技会向けのADVAN
A053。
従来から戦闘力の高さに定評のある「ADVAN A035e」のポテンシャルを更に高めたADVAN
A053は、2008年にひとつの金字塔を打ち立てた。
それがクスコ・ワールドラリーチームのディーン・ヘリッジ選手組によるパシフィックカップ制覇。安定した上位獲得により、2008年から発足したパシフィックカップの初代チャンピオンを、ADVANラリータイヤとのタッグで見事に獲得した。
さらにシリーズ後半戦のアジアラウンドを対象としたアジアカップでも2位を獲得、年間を通じて強さを見せ続けた。
2009年の「FIAアジア-パシフィック ラリー選手権」には、昨年までに引き続き日本からクスコ・ワールドラリーチームがチャレンジを続ける。ただしマシンは三菱ランサーエボリューション]にスイッチされるとのこと。
チームの発表では2台によるフル参戦という体制を継続とのことなので、昨シーズンにも増してチャンピオンシップ奪取への期待が高まるところである。