世界でも限られたサーキットでのみ開催される24時間耐久レース。
その中でも最も伝統があり高い格式を誇る一戦が、毎年6月にフランスで行われる「ル・マン24時間レース」である。
第一回が開催されたのは1923年、今から実に80年以上も前のことである。
日本は大正12年、関東大震災が発生した年である。自動車は既に日本にも上陸していたものの、その数はまだまだわずかで、モータリゼーション社会の到来を予測出来た人はごく少数であっただろう。
開催初年度は33台が参戦、回を重ねる毎に大会は国際色を強め、自動車の世界的な普及に伴って自動車メーカーが耐久力を試し、アピールするための場として続々と参戦するようになった。
その姿は今も変わらず、自動車はもちろん、タイヤにとってもその性能をアピールし、新たな技術革新への第一歩として存在感の高いレースイベントである。